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「面積は半分」「書類6割減」を実現 東洋エンジニアリング「オフィス変革」の全容(2/3 ページ)

東洋エンジニアリングは2024年12月、千葉市の幕張テクニカルセンター内に本社を移転した。事業構造の転換と人材戦略を背景に設計された新オフィスの狙いと取り組みについて、同社に話を聞いた。

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社員参加型で進めた移転プロジェクト

 また、社員が自律的に動ける環境を作ることで、コラボレーションを活発に生み出すことも新オフィスの狙いだった。そのため、移転プロジェクトは、社員参加型で進行した。

 高橋さんが本部長を務める新事務所本部を臨時で立ち上げ、プロジェクト全体を主導しつつ、レイアウトや働き方のルールなどは、社員の意見を取り入れながら検討。各部署から集まった社員が参加するタスクフォースを設け、レイアウトやオフィスの雰囲気について議論を重ねたという。こうした進め方も、社員が主体的に考え、行動する文化を育てる狙いがあった。

 デザイン面でも、社員の意見が反映されている。当初は金属素材などを使った工業的なデザインを検討していたが、議論を重ねる中で「居心地のよさ」を重視する声が多く、木材を程よく使用した柔らかなデザインへと方向性が変わった。

 また、同社の事業を象徴するデザインも取り入れている。

 例えば、プラントに欠かせない配管をモチーフにした曲線デザインをオフィス各所に採用。さらに、配管の形状をイメージした独自フォント「配管ゴシック」を制作し、各エリアのサインなどに使用している。

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デスク、椅子などの什器も曲線を用いたデザインの物を採用(提供:東洋エンジニアリング)
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配管を象ったオリジナルフォント「配管ゴシック」(編集部撮影)

 色彩も特徴的だ。企業ロゴのブルーに加え、再生可能エネルギーを象徴するグリーンを組み合わせた中間色を基調とし、同社の事業領域を表現している。

ABWを「7つの活動」に再定義 座席確認アプリも内製

 社員が働く執務室は、6〜9階の4フロアにわたる。旧オフィスの執務室は一人一人の固定座席を設けたレイアウトだったが、コロナ禍を経てリモートワークが普及したこともあり、新オフィスでは部署ごとにフロアを割り当て、フロア内で社員が自由に席を選ぶ「グループアドレス」を採用した。

 こうした設計は、社員が自律的に働きながら新しい価値を生み出す意識変革を狙ったものだ。

 業務内容や目的に応じて、時間と場所を自由に選ぶABW(Activity Based Working)を導入。ABWを独自の7つの活動に再定義し、7種類のワークエリアを設けている。

 その7種とは、協働作業を行う「Co-work」、偶発的な会話を促す「Dialog」、発想や意見交換のための「Creation」、共創を促す「Collaboration」、意思決定のための「Discussion」、集中作業向けの「Focus」、気分転換のための「Refresh」だ。

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「7つの活動」に沿って執務室をエリア分けした(提供:東洋エンジニアリング)

 人通りの多いフロア中央には協働エリアを配置し、外側に向かうほど静かな集中スペースになるようゾーニングしている。

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執務室の様子。円形のスペースは、打ち合わせなど意見交換の際に使用する「Creation」エリア(提供:東洋エンジニアリング)

 フリーアドレスやグループアドレスを導入した際に発生しがちなのが「誰がどこにいるか分からない」という課題だ。同社でも同様の課題に直面した。

 座席管理システムの導入も検討したが、機能が多すぎる点や、GPSなどによる位置追跡への社員の抵抗感が導入の障壁となっていた。

 そこで、座席確認アプリを内製。社員が出社後、PCを起動するとアプリが立ち上がり、座っている区画をそれぞれが選択して登録することで、他の社員が大まかな位置を把握できる仕組みになっている。

 「目的は誰がどこにいるか分かること。それ以上の機能は必要ないと判断しました」(高橋さん)

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