インタビュー
青山「みんなのスーツ」なぜ売れる? 4万7000着突破の裏にある“引き算”の発想(5/5 ページ)
青山商事の「みんなのスーツ」が4万7000着を突破。スーツ離れが進む中、なぜ売れるのか。低価格とS・M・L表記、部品を削る“引き算”設計でハードルを下げ、新たな需要を掘り起こした。
次の一手は?
3月現在、店頭に並ぶみんなのスーツはオールシーズン対応のモデルだ。今後は、夏場でも快適に着られる清涼感のある商品も企画している。薄手のカーディガンのような軽い着心地でありながら、スーツとしてのきちんと感を保つ商品を目指しているという。
一方で、ユニクロなどカジュアルウェア大手もスーツ関連商品を展開しており競争は激しい。しかし、紳士服専門店ならではの優位性もある。
高橋氏は「スーツを作る工場を育てるには、5年や10年では足りない。作り続けなければ、技術は維持できない」と指摘する。長年スーツを作り続けてきた縫製技術の蓄積は、簡単には模倣できない。
加えて、カジュアル化が進む中で「何を着ればいいか分からない」という消費者は増えている。スーツを含めたビジネスウェア全体の中で、安心して着られる選択肢を示し続けることが紳士服専門店としての役割だと同社は考えている。
みんなのスーツが低価格でありながら「スーツらしさ」を保てている背景には、長年の技術基盤と専門店としての知見がある。紳士服専門店の強みを武器にスーツのハードルを下げるという発想が、どこまで市場を広げられるのか。
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