コラム
なぜ「パズドラ」に続くヒット作が生み出せないのか “物言う株主”に狙われたガンホーと任天堂の違い(3/3 ページ)
「パズドラ」で有名なガンホー・オンライン・エンターテイメントが物言う株主に狙われている。背景にはパズドラに続く人気作を生み出せない構造にあるようだ。
「キャラ人気」ではないのが泣き所
ストラテジックキャピタルは、ガンホーが年間100億円規模の開発費を投じながらヒット作を生み出せていない点やキャッシュリッチな点を批判している。開発できないのなら、株主還元に回せというのが彼らの主張だ。
だが、1つのゲーム会社が連続して大ヒット作を生み出すのは難しい。競合ではMIXIも「モンスターストライク(モンスト)」に代わるヒット作を開発できていない。家庭用ゲームで圧倒的な存在感を誇る、任天堂のスーパーマリオのようにキャラクターそのものが人気であれば、格闘・レース・冒険と同じIPで複数のゲームを作成できる。だが、パズルゲームという性質上、パズドラを他のゲームに横展開しても成功する可能性は低い。
アクティビストは短期で現金を得ようとする存在であり、彼らの主張通り過度な株主還元に応じる必要はない。長期で経営改革に取り組むのであれば、持ち株比率を10%にとどめず経営権の取得を目指すはずだ。だが、彼らの主張するように自社開発がうまくいかず、近年の利益率が低下しているのも事実。自社開発ではなくM&Aも活用しつつ、利益率改善に向けた既存タイトルのブラッシュアップを進めるべきだろう。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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