「聖地巡礼に来ました」 なぜ、セブン‐イレブン津田沼店に全国から日本酒好きが集まるのか(2/6 ページ)
日本酒好きから「聖地」と呼ばれている「セブン‐イレブン」が千葉県にある。どんな店なのか?
5年通い続けて、ようやく新潟の銘酒と取引が実現
セブン-イレブン津田沼店の開店は1975年12月にさかのぼる。加盟を決めたのは、先代である父だ。津田沼で酒販店を営んでいたが、当時の津田沼はイトーヨーカドーや西友といった大型スーパーが競い合うように出店し、「津田沼戦争」とも呼ばれていた。その中で、酒販店としての生き残りを模索していた先代が出合ったのが、当時まだ新しい業態だったコンビニエンスストアだ。
コンビニが今後どのように消費者の生活に根付いていくのか、誰も分からない時代だった。セブン‐イレブン・ジャパンは加盟店を募る営業活動をしており、その担当者が先代のもとを訪れた。先代は当時オープンしたばかりのセブン‐イレブン1号店の豊洲店を見学し、将来性を感じて業態変更を決断する。
この経緯を聞くと、「元々日本酒の品ぞろえが豊富だった酒販店が、セブン‐イレブンになったのか」と思うかもしれない。しかし実際には、当時の日本酒の取り扱いは多くなかったという。
先代も日本酒の品ぞろえの拡充を考えていたが、その壁は非常に高かった。当時は酒類全体の販売が好調な時代。日本酒の酒蔵は酒販店や問屋との取引が中心で、「コンビニとは取引しない」という考えをもつ蔵元が多かったためだ。
そんな中、門戸を開いたのが「八海山」などを扱う新潟の八海醸造だった。現在の会長が社長に就任する直前に接点を持つことができ、「今後はコンビニでお酒を買うのが当たり前の時代が来るかもしれない」と言ってくれたそうだ。その後、先代が足しげく通い続け、5年後にようやく取引が実現した。
しかし、地酒専門店のみが扱うような他の酒蔵へと取引を広げていくことは難しかった。この状況が変わったのは、現在のオーナーである三橋氏が家業に加わってからだ。
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