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日高屋なぜ騒動に? 社長発言から見えた「日本人がすぐ辞める」外食の現実スピン経済の歩き方(4/6 ページ)

日高屋の青野敬成社長による発言と、その後の公式Xでの謝罪文が話題になっている。なぜ日高屋は詳細な説明をしなかったのか。その理由は……。

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もし謝罪文に詳細な説明があった場合どうなるか

 離職率の低い特定技能外国人を採用できず、離職率の高い日本人の採用が中心になってしまった場合、465店舗(2025年8月末時点)と拡大成長を続けている日高屋としては、「若手の大量離職→深刻な人手不足」問題が発生する恐れもある。経営者としては当然、避けたい。

 そんな経営の不安、特定技能の受け入れ中止への不満などが、「特定技能外国人が認められなくなると、日本人の高校卒業生や大学卒業生、専門卒を中心に取るしかない」という、人によっては「投げやり」な印象を受けるような発言につながってしまったのではないか。


日高屋(出典:編集部)

 「だったら、そういう外食業界を取り巻く厳しい問題も謝罪文でちゃんと説明すればいいじゃん」と思う人もいらっしゃるだろうが、それは企業危機管理的には、得策ではない。新たな燃料投下にしかならないからだ。

 例えば、もしあの謝罪文に、以下のような発言の「意図」について細かな説明があったとして、皆さんはどう感じるだろうか。

 「当該発言は、厚生労働省の調査などでも示されている通り、外食業界の新卒・中途の一般社員(日本人)の離職率が高く、特定技能在留外国人のほうが離職率が低い事実を踏まえて発言したものではありましたが、結果として配慮を欠いた表現となりましたことを重く受け止めております」

 「じゃあ、しょうがないか」と一定の理解を示す人もいるだろう。しかし、昨今の不寛容なSNS社会では「日本人の新卒が定着しないのは待遇や労働環境に問題があるからだろう」という感じで、責任転嫁ぶりにカチンとくる人のほうが圧倒的に多い。

 つまり、中途半端な言い訳をすることが新たな燃料投下となり、炎上を長引かせてしまうのである。加えて、この手の“若者が定着しない問題”に社会の注目が集まっても、外食企業からすればイメージが悪くなるだけで、ビジネス上のメリットはほとんどない。

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