インタビュー
1万円の“お菓子”が即完売 カンロ「ヒトツブカンロ」がギフト市場を変えた背景(2/5 ページ)
カンロの「ヒトツブカンロ」は、飴やグミをギフト化し高単価市場を開拓した。1万円の限定ボックスが即完売するなど、常識を覆す展開で過去最高売上を更新。その成功の背景と戦略に迫る。
「ご褒美」から「ギフト」へ
オープン当初、ヒトツブカンロは丸の内のオフィスワーカーが「自分へのご褒美」として購入することを想定していた。しかし、オープンすると、観光客や出張帰りのビジネスパーソンの利用が目立つようになった。
当初は商品をバラ売りで展開していたが、来店客から「お土産用に箱入り商品がほしい」「セット商品があるとうれしい」という声が相次ぎ、約半年後には箱入り商品を投入。ギフトとしての需要を本格的に取り込んだ。顧客の反応をすぐに商品に反映できる直営店ならではのスピード感が、ギフトブランドへの転換を可能にした。
ギフトとしての体験価値を高める上で、デザインへのこだわりも大きい。根底にあるのは「見たときに誰かにあげたいと思わせる」という発想だ。ボックスタイプの商品には、食べ終えるとメッセージが現れる仕掛けを用意するなど、渡した後にも会話が生まれるよう工夫した。
ブランドカラーにはネイビーを採用し、フォーマル感と誠実さを表現した一方で、商品自体はカラフルに仕上げ、飴ならではのポップさや気軽さも両立。ターゲットを性別や年代で絞らず、「ギフトを贈りたい人」に向けて設計していることも特徴だ。
飴やグミには日常的なおやつというイメージがあるからこそ、渡す側も受け取る側も気負わずに済む。この気軽さにデザインの力でギフトの体裁を加えた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
富士そば「外国人観光客お断り」は悪なのか 立ち食いそば騒動が問いかけた現実
庶民の味方である立ち食いそばに、外国人観光客が押し寄せる現象が起きている。外国人観光客お断りを示す店舗もあるが、「そば」が本当の意味でも世界に愛される日本食になるためにできることとは。
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
なぜパチンコ店の飲食は成り立つのか “3分で出す”とコスト70%のしくみ
ダイナムのパチンコ店に併設された「めん六や」をご存じだろうか。全国に304店舗を展開しているわけだが、どのようなビジネスモデルで運営しているのか。担当者に話を聞いた。
「いきなり!ステーキ」はどこへ向かうのか 焼き台をなくした新店舗に、創業者ポスターがなかった理由
焼き台をなくした「いきなり!ステーキ」の新店舗を訪ねると、席は広く、肉はオーブン焼き、そして創業者のポスターがない。変わったこと、変えなかったこと、その境目で社長が何を考えているのか。

