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星野リゾートは“おひとりさま部屋”が稼働率90% 「ひとり旅」がここまで売れるワケ(4/5 ページ)

各社の「ひとり旅」プランが活況だ。星野リゾートでは、温泉旅館ブランド「界」の「おひとりさま専用客室」が稼働率90%に。阪急交通社では、海外のひとり旅ツアーの参加者数が前年比127%に増えた。なぜ人気が続いているのか取材したところ……。

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「海外のひとり旅ツアー」が人気拡大

 阪急交通社では、2019年に開始した「海外のひとり旅ツアー」の利用者が増加している。国内よりも伸びていることから海外ツアーを大幅に増加。その結果、2025年のひとり旅ツアーの利用者数は、国内が前年比ほぼ横ばいに対し、海外は同127%だった。ツアー料金は、2名参加時よりも約20%割高になるそうだ。

 阪急交通社では、観光場所を自由に回れる「フリープラン」と添乗員が同行する「添乗員同行ツアー」がある。ラインアップが多いのは後者で、これが同社の独自性になっている。


日本語を話せる添乗員が同行するため、初めてのひとり旅でも参加しやすい(阪急交通社提供、以下同)

 「旅慣れていない方でも気軽に参加いただけることを強みにしています。海外ツアーも日本語を話せる添乗員がいますし、プライバシーへの配慮から参加者同士の自己紹介もありません。バス移動では、極力1名で2席を使えるようにしています」(阪急交通社 後藤氏)

 参加のハードルを下げる施策は他にもある。欧州では、5日間から参加できる料金を抑えた短期ツアーを増やすほか、2025年からは「女性限定出発日」を本格的に設定。同性だけの安心感から人気が高く、韓国やベトナム、スペインなどが多く選ばれている。また「海外ひとり旅専用のオンライン説明会」を設けて、不安の解消に努めているという。


ひとり旅で人気の高い中国の九寨溝(きゅうさいこう)

 2025年4〜10月のひとり旅ツアーの人気訪問国ランキングは、「中国」がトップに。続いて「ウズベキスタン」「モンゴル」「トルコ」「インド」となった。中国では、四川省の奥地にある九寨溝(きゅうさいこう)を訪問したり、歴史に触れたりするツアーが人気で、ひとりでは行きづらいエリアが選ばれやすいのかもしれない。


女性に高い人気を誇る北欧、写真はデンマーク・コペンハーゲン(筆者撮影)

 「2026年度上期から開始した北欧やスイスも好評です。特に北欧は人気が高く、参加者は約9割が女性で60〜70代が中心です。ノルウェーのフィヨルドやオスロ、デンマークのコペンハーゲン、フィンランドのヘルシンキを8日間で周遊します。デザインや建築などに興味を持つ女性が多いのかもしれません」(阪急交通社 後藤氏)

 北欧のひとり旅ツアーの予約状況を見ると、150万円強(燃油サーチャージ、諸税などは別途)と高額にもかかわらず、設定されていた9月出発分まで全て満席だった。ひとり参加限定ではない約70万〜90万円の北欧ツアーも好評で、追加料金を支払って、ひとりで同ツアーに参加する人も多いそうだ。

 海外のひとり旅ツアー全体で見ても、60〜70代が73%を占め、性別は女性が64%。女性の利用率が高いのは開始当初から変わらないが、三国志など歴史にゆかりのある中国ツアーのラインアップが増えたためか、高齢男性がやや増加傾向にあるという。

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