なぜ、ビジネスホテルは「寝る場所」→「癒しの空間」に進化した? “ビジホ飲み”人気急上昇の背景(2/6 ページ)
ビジネスホテルの用途が大きく変化し、「ビジホ飲み」の人気が急上昇している。そもそも、ビジネスホテルはどのように誕生し、どう進化してきたのか?
ビジネスホテルはサラリーマンの味方
ビジネスホテルという表現は、出張などのビジネス利用を想定したホテルを意味する、日本独自の業態名です。海外では、「Select-service hotel(必要なサービスに絞ったホテル)」や「Limited-service hotel(最低限のサービスに絞ったホテル)」など、サービスや利用用途が限定されたホテルとして分類されることが多く、これらが日本のビジネスホテルに近い存在といえるでしょう。
1990年代当時、日本におけるホテルの業態区分は次の表のように分けられていました。
サラリーマンには「宿泊手当」があり、出張の際に泊まるホテルの上限金額が設定されています。役職により上限金額は変わりますが、筆者が20代の頃は1泊7500円以内でした。現在の都市部の相場と比べると、半額またはそれ以下だったといえます。結果的に当時はビジネスホテルしか泊まれず、出張時は全国各地のビジネスホテルか素泊まり宿が定宿となっていました。
日本でビジネスホテルが定着した背景には、この宿泊手当の上限額が大きく影響しています。当時は限られた予算の中でいかに安く快適に泊まれるホテルを見つけるかが、コンサルタントの必須スキルでした。地域ごとのおすすめビジネスホテル情報を、社内で共有し合っていたほどです。
最近はホテル代が高騰し、東京、大阪、名古屋など、1万円でも宿泊が難しい地域が増えています。宿泊手当を1万2000円ほどに引き上げた企業もありますが、物価が高騰する中で、ビジネスホテルはビジネスパーソンの強い味方であり続けています。
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