「クレームがない=いい接客」ではない 斎場スタッフが語った深すぎる接客論:スピン経済の歩き方(6/6 ページ)
「答えのない仕事」といわれる接客業の中でも、他業種と比べて次元の異なる奥深さがあるのが、「斎場スタッフの接客」だ。ベテランの斎場スタッフ2人に「接客の真髄」を聞いた。
ビジネスパーソンにも参考になる「接客の真髄」
「どうしても、火葬業務を早く正確に行おうとすると、入ってきた若い子たちは技術や作法など、形から覚えてしまう。次から次へとご遺体が到着するため、どうしても急かされてしまう面もある。業務に関してはしっかりとしたマニュアルが用意されているが、いくらその通りにやっても心がこもっていないと意味がないぞ、ということを伝えています」(松本さん)
人と人が触れ合う接客には「心が大事」というのは誰もが頭では分かっているが、業務の効率化などの現実もある中で、それを本当に実践するのは容易なことではないのだ。だからこそ、「接客」という仕事は奥が深くて、人々を魅了するのだろう。
AIの急速な進歩によって、近い将来、接客業もAIを活用して大きく変わっていくといわれている。確かに、オーダーを取ったり、顧客との一般的なコミュニケーションは今のAIでも難なくできるだろう。しかし、AIが『人間の深い悲しみに寄り添う」ことができるようになるのは、まだもう少し先ではないか。
ベテラン斎場スタッフの「接客論」から学ぶことは多い。
窪田順生氏のプロフィール:
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル』
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受
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