外食の人手不足は“外国人頼み”で解決できるのか 飲食店900件倒産の深層:スピン経済の歩き方(4/7 ページ)
大手外食チェーンを中心に、店舗数の拡大とともに外国人労働者を増やしている。人口減少が加速する日本で、経済を維持するために本来必要なこととは――。
急成長の店舗が外国人労働者を求めるワケ
外食業界では「成長=店舗数の拡大」と考えられがちなため、特に上場企業では高めの出店目標を掲げ、その実現に向けた採用計画を立てる。冒頭で紹介した「世界の山ちゃん」も5年以内に「直営100店舗」を掲げており、特定技能1号の外国人受け入れ強化も、この計画を実現する狙いがある。
- なごやめし2026戦略(1)エスワイフード 山本久美代表取締役 5年以内に直営100店へ 今期売上高100億円狙う(中部経済新聞 2026年2月9日)
今の「人手不足だからもっと外国人労働者を!」という叫びの中には、本当に人手確保に苦労している企業もいるが、「右肩上がりの拡大戦略を続けていくために、日本人より定着率が高いとされる外国人労働者がほしい」という企業もかなりいるのだ。
もっと言ってしまえば、企業側の「こう成長したい」という構想を実現するために、外国人労働者を利用している側面もある。成長ビジョンが実現すればよいが「絵に描いた餅」で終われば、そのために採用された人材も削減対象となる。だったら転職すればいいと思うかもしれないが、外食は人口減による「大淘汰時代」が待ち構えている。
「人手不足だ、人手不足だというから高いお金を払って日本語も勉強して来日したのに、すぐに大量閉店でクビになって、どこの店も『人は足りている』として雇ってくれない。何のために呼んだのか」
そんな文句を言う外国人労働者が増えれば、送り出し国との間で外交問題に発展する可能性もある。稼ぎのない人々が「闇堕ち」するのは、外国人も日本人も変わらない。実際、逃亡した技能実習生が、日本国内の外国人ネットワークで違法ビジネスに手を染めてしまうケースも報告されている。だからこそ、外食産業の「足りない」「もっと外国人を」をうのみにするのではなく、外国人の受け入れは慎重に進めるべきだ。
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