好発進「大井町トラックス」は何がウケた? 地域住民が歓迎した施設づくりの裏側:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/6 ページ)
JR東日本が手掛けた再開発によって生まれた大井町トラックスが好調な滑り出しを見せている。一体どんな点が良かったのか。
高輪ゲートウェイシティとはすでに「差」が生まれている?
ベーカリーではいずれも人気店である六本木の「ラトリエ・デュ・パン」と、目黒の「レ・ジュ・ド・ベベ」が入居しており、期待が大きい。また、前述した塩釜港、「551蓬莱」創業者の孫が創業した豚まん専門店の「羅家 東京豚饅」が注目される。
塩釜港は100円台の回転寿司ではなく、グルメ回転寿司に属する。小さめのシャリに大きなネタを乗せるスタイルが特徴だ。宮城県発祥のチェーンで、鮮度にこだわっており、マグロや三陸のネタに定評がある。1階の芝生広場に面している「ピチピチミートファーム」では肉を販売しており、テラスでバーベキューができるのも面白い。
全般的に、高額所得者しか行けないような高級店はなく、庶民が奮発すれば手が届く範囲のぜいたくができる店がそろっている。ここがポイントだ。
そんな中カフェでは、スターバックスやタリーズといった無難なブランドが入っているのは若干疑問ではある。しかし、安価で雰囲気やイメージが良く、誰もが気軽に休めて、軽食もあり、リモートワークにも対応しており、地域特性に合わせたデザインを考えてくれるという点では、なかなか代替する店がないのかもしれない。スーパーはライフと系列のビオラル、コンビニはセブンとニューデイズが入っている。
飲食以外では、複数の特殊シアターを導入したTOHOシネマズ 大井町や、路面電車内を再現した「トラムサウナ」があるサウナメッツァ大井町などが営業している。レジデンスは、賃貸1K〜3LDKで194戸ある。月額約20万円〜と、周辺相場よりはかなり高めだ。
同じJR東日本系列の大規模再開発で、車両基地に隣接する高輪ゲートウェイシティは、周囲にほぼ住宅以外何もない場所でいきなり再開発を行い、広大な敷地を持て余した感がある。KDDIなど大企業が入居するオフィスビルとしては成功していても、ファッションビルとしてはブラッシュアップが必要だと見受けられる。その一方で、高層の高級な飲食店フロアは順調なようだ。一軒家レストラン風のたたずまいや、レインボーブリッジも見える夜景などが好評。ステーキや和食が食べたいといった目的来店、接待需要、一部インバウンド向けの店として、想定した集客ができている。
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