会員が20万人いるのに、なぜ口コミが増えなかったのか ドモホルンリンクルが“沈黙するファン”を動かした方法(3/6 ページ)
再春館製薬所が展開する化粧品ブランド「ドモホルンリンクル」が、“推し活”で成果を上げている。約1400人が参加するファンコミュニティ「ドモコミュ」を通じて、口コミは約10倍、ドモコミュメンバーの年間購入額は最大2.6倍になった。取材したところ……。
「顧客同士が出会う場」を作った
「ドモホルンリンクル大好きよ。だけどね、いいお値段だから、ドモホルンリンクルを使っていると言うと、マウントを取っていると思われちゃいそうで。あとは、エイジングケアに一生懸命な人だと思われないか心配で……」
ドモホルンリンクルの化粧品は1点5500円〜となり、基本の4点をそろえると3万6300円と高額だ。40代を超えると、自分なりのこだわりで化粧品を選ぶ人が増えるため、安易に化粧品を勧められないという。さらに「周りにドモホルンリンクルを使っている人も、あんまりいないみたいだし」という言葉も聞かれた。
「お客さまが知らないだけで、実はドモホルンリンクルを使っている方は多くいます。それなら、お客さま同士が出会う場を作ろうと考えました」
まずは、以前から取り組んでいる、スキンケアの方法を実践で紹介する「お手当講習会」を「交流会」に変えて、顧客同士が交流するきっかけを作った。すると、狙い通り「お肌キレイね。何年使ってるの?」「〇〇がおすすめよ」といった会話が生まれた。
そのつながりをリアルの場だけでなく、オンラインでも作る狙いでファンコミュニティーに着手。まずは、トライアルとして2023年秋からLINEのオープンチャットを開始した。同サービスは、LINEの友だちになっていなくても、トークや情報のキャッチができる。
そこで、「イベントではありがとう」といったやり取りが行われている様子を見て、2024年10月に本格的なファンコミュニティーの運営に踏み切った。ツールは、コミューン(東京都品川区)が提供するファンコミュニティー専用ツール「Commune(コミューン)」を選んだ。
実は、ドモホルンリンクルでは、過去にもファンコミュニティーの運営をした歴史がある。1度目は、ドモ愛が深いメンバー同士で、「私が正しい」「いや、私のほうが正しい」とオンライン上で言い合いが始まり、介入が難しくなってクローズした。
2度目は、キャンペーンをフックにして多くのメンバーが集まったが、顧客同士の交流が起こらなかった。社員からイベントやキャンペーンなどの発信がないと交流が生まれず、コミュニティーとしての機能を果たさない場になってしまったという。
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