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2年間で「1万時間」削減 「1円の誤りも許されない」ソニー経理が“まず試してみる”DX集団に化けたワケ(3/3 ページ)

「経理DXを進めたいが、現場の抵抗が強い」「ツールを導入しても活用が広がらない」――こうした悩みを抱える企業は少なくない。経理部門は正確性や継続性が求められるため、変革が難しい領域とされてきた。ソニーグループの経理部門は、約2年間で150件を超えるDXプロジェクトを推進し、累積1万時間以上の業務時間を創出した。会計・税務の専門家集団は、どのようにして変革を実現したのか。

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DXの次はAI 3年間で築いた「素地」が武器になる

 経理DXを通じて強固な土台を築いた同社は、次なるフェーズへと歩みを進めた。ソニーグループ全体が掲げる「AIドリブンカンパニー」という方針に呼応し、経理部門もAIドリブンな組織への進化を明言している。

 世間では、DXやAI活用によって「自分の仕事がなくなるのではないか」との不安の声も少なくない。

 これまで、林さんたちは経理DXを進める中で、適切な評価とインセンティブにより、社員のモチベーションを維持してきた。DX活動での挑戦や成果は、個人名を明示した上で評価する。優れた点は詳細なコメント付きでマネジメント層へ共有し、人事評価にも反映している。

 この先、組織でAIを体系的に活用していくに当たり、社員が前向きに活用できるよう、評価やインセンティブ面もセットで仕組みを構築していく考えだという。

 「私たちには3年間のDX活動を通じて、業務が可視化され、マニュアルが整備され、何より現場のマインドセットができあがっているという『素地』があります。いきなりAIを入れるのとは、スタートラインが違うと考えています」

 土台が整った今、林さんはAIドリブンな経理組織の実現にも確かな手応えを感じていると話す。

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「DXやAI活用の推進では、人事評価の仕組みもセットで構築する必要がある」と林さん

 正確性と前例を重んじる「守り」の組織から、個々の社員がテクノロジーを身に付け、経営に貢献する「攻め」の組織へ。ソニーグループの経理DXが示したプロセスは、デジタル時代のバックオフィスが目指す一つの道標となりそうだ。

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