「何度注意しても期限を守らない部下」が、翌日から進んで進捗報告を始めるようになった「声かけ」とは:「キレイごとナシ」のマネジメント論(3/4 ページ)
期限を守れない部下に共通する思考パターンと、それを解決する「声かけ」とは。
期限を「等分」に区切ることで現状が見える
では、どうすればいいか。私は「中間目標」や「中間地点」の概念について伝えた。すると、さっそく部長が試してくれた。この部下に試みた「声かけ」はシンプルだった。
「期限までの時間を、半分に区切ってみて。その中間地点で、どこまでできていればいいかを先に決めてみよう」
例えば10日後が締め切りなら、5日後の時点でどれほど完成しているかを「中間目標」として設定する。たったそれだけだ。そうすれば5日後に「現在どこまで進んでいるか」を数字や工程で確認するだけでいい。中間目標に届いていれば順調、届いていなければ遅れている。これだけを報告すればいいのだ。
10日ぐらいなら半分でいいが、2カ月とか、3カ月後が期限だったら、もっと細かく中間地点を設定したほうがいいだろう。
- 2カ月後 → 2週間に1回とすれば、期限まで3つか4つの中間地点ができる
- 3カ月後 → 1カ月に1回とすれば、期限まで2つの中間地点ができる
考えすぎる部下は「完璧な状態でないと報告できない」という思い込みを抱えていることが多い。しかし中間地点という「確認の基準」が設けられると「報告しなければならない」ではなく「確認すればいい」という感覚に変わる。
期限全体を漠然と見るのではなく、直近の中間点だけを見ればいい。だから「考える」ことへの負荷が大幅に下がるのだ。
進捗管理の本質とは?
進捗管理の本質は、目標と現状のギャップを数字で直視することにある。
- 目標(中間目標)を確認する
- 現状を確認する(量・工程・レベルで測る)
- ギャップを確認する
この3点を短いフレーズで言えるようになれば、簡単に進捗を報告できるだろう。
「中間目標100万円に対して、現状は80万円。20万円のギャップがあります」
「中間地点である明日までに、4枚の企画書のうち3枚が完成予定です。おおむね順調です」
これだけで十分だ。感想も言い訳も不要である。
数字を眺めているだけでは「なんとなく大丈夫だろう」と感覚で処理してしまいがちだが、声に出して確認すると、ギャップという事実が脳に突き刺さる。現状直視とはそういうことだ。
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