セブン、電通・サイバーと「広告事業」で新会社 店舗網生かして“視聴率15%級メディア”へ(2/2 ページ)
セブンは電通、サイバーエージェントと共同でリテールメディア事業の新会社を設立する。店舗サイネージやアプリを活用した広告配信を強化し、2030年度に新規事業収益200億円を目指す。
セブンは「視聴率が15%程度の大きなメディアに」
米国では小売り大手のウォルマートが、店舗やECサイトを広告媒体として活用し、新たな収益源として広告事業を拡大している。セブンもこうした事業モデルの確立を目指す。
電通によると、2025年の国内マス広告市場は前年比98.4%の2兆2980億円に縮小する一方、インターネット広告市場は同110.8%の4兆459億円に拡大している。こうした中、リテールメディア市場も前年比129.3%の6066億円に成長している。
リテールメディアは、広告を見た利用客がそのまま店舗で商品を購入できることに加え、POSデータなどを活用して広告効果を測定しやすい点が特徴だ。
セブン新規事業推進室総括マネジャーの杉浦克樹氏は「1日2000万人の来店客と、2万2000店を超える店舗網をメディアとして捉えれば、視聴率が15%程度の大きなメディアになると考えている」と話した。
まずは店頭で取り扱うメーカー商品の広告を中心に展開し、今後、店頭で扱っていない商品・サービスにも拡大する方針だ。将来的には、他の小売事業者も利用できる広告プラットフォーム事業への展開も視野に入れる。
リテールメディアではファミマが先行
コンビニ業界ではファミリーマートがリテールメディア事業で先行している。アプリ「ファミペイ」や店舗のデジタルサイネージ、購買データ基盤を活用した「メディアコマース事業」を展開し、2030年度に広告関連売り上げ400億円を目標に掲げる。同社では既に、保険や金融、自動車など、店頭で扱っていない業種の広告・マーケティングサービスも提供している。
セブンは、現時点ではコンビニ各社やスーパーとのシェア争いよりも、リテールメディア市場そのものの拡大を優先すべき段階にあるとみている。電通、サイバーエージェントとの協業を通じて市場を育成し、業界全体の成長につなげる考えだ。
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