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AIに「遠慮」する人が増えている? 作業がなかなか進まない人の心理「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/4 ページ)

道具を使って疲れる、というのは奇妙に聞こえるかもしれない。しかしこれは、笑い話ではないのだ。なぜこのようなことが起きるのだろうか?

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「キレイごとナシ」のマネジメント論

常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。

著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)

企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。


 昨今の生成AIの進化にともなって、「AIに対する気疲れ」を起こしている人が増えているのではないか。道具を使って疲れる、というのは奇妙に聞こえるかもしれない。しかしこれは、笑い話ではない。


AIに気疲れする人が増えている?(ゲッティイメージズ、以下同)

 今回は、なぜ「AIに対する気疲れ」をする人が増えているのかについて「メディアの等式」という用語を使いながら解説する。AIを活用しようとしている全てのビジネスパーソン、そして部下にAI活用を促している管理職に、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

「なんだかかわいそうで……」 部長が驚いた発言

 ある消費財メーカーの営業部長、Mさんの話だ。

 部下が企画書をなかなか仕上げられずにいた。「AIを使っていいよ」と伝えたが、完成度が上がらない。それならと、Mさんが自ら実演することにした。

 会議室に部下を呼び、ChatGPTを立ち上げた。見込み客を増やすためのイベント企画だ。過去の事例、来期の方針、ターゲットの属性データ。素材を次々と渡しながら、対話を重ねていく。50分ほどで、納得できる企画書が完成した。ChatGPTにやり直しを命じた回数は、14回だった。

 「どうだ、簡単だろう? 思い付きのアイデアを渡すだけで、ドンドン企画を作ってくれる。自分が納得するまで、ああでもない、こうでもないって言えるんだからさ」

 Mさんはそう言い、部下の反応を待った。ところが部下は首を縦に振らなかった。

 「私は……。3回くらいの指示が限界です」

 Mさんは耳を疑った。「どういう意味だ?」と聞くと、部下はこう続けた。

 「なんとなく、かわいそうになってしまって」

 「相手は機械だよ」とMさんが言っても、部下は首を振った。

 「分かっていますけど、そうは思えないんです」


AIがかわいそうに感じてしまう

 Mさんは、なぜ部下のAI活用が遅くて完成度も低いのか、その理由を、そのとき初めて理解した。

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