あつ森、トモコレ、ぽこポケ 大ヒット「箱庭ゲーム」に共通する「作りたくなる」仕掛けとは?:グッドパッチとUXの話をしようか(4/4 ページ)
『トモダチコレクション わくわく生活』『ぽこ あ ポケモン』など、箱庭ゲームが相次いでヒットしています。その背景には、ユーザーが「創作したくなる」設計がありました。ゲームだけでなく、ヒット商品にも通じる仕掛けを読み解きます。
シール帳も麻辣湯も? 「自分だけの作品」を生む仕掛けがブームの裏側にある
ここまで見てきたように、箱庭ゲームがヒットする背景には、プレイヤーが気軽に創作を楽しめるような設計があることが分かります。
重要なのは「すごい作品を作ること」を求めるのではなく、「作ってみたい」と思えるきっかけを用意することです。創作のハードルを下げ、ユーザーが自分なりの楽しみ方を見つけられるよう設計されているからこそ、多くのUGCが生まれ、多くのユーザー獲得につながっています。
こうした「創作の仕掛け」はゲームに限った話ではありません。
例えば、昨年話題になった「ボンボンドロップシール」に代表される「シール帳」ブームでは、シールを自由に組み合わせることで、自分のシール帳を作る楽しさから人気が拡大していきました。また、若い女性を中心に人気を集める麻辣湯も、具材を自由に選び、自分だけの一杯を作れることが魅力の一つです。
さまざまなゲームを見ていくと、創作の楽しさというのは無限にあるのだということを思い出させてくれます。UGCゲームが流行る裏には、人が無邪気に創作活動に向かえるようにするための優しい仕掛けがあったのかもしれません。
どちらも、高度な技術や特別なセンスは必要ありません。それでも、「自分で選び、自分だけのものを作った」という実感が、SNSで共有したくなる体験につながっていると考えられます。
生成AIの普及によって、指示するだけで完成度の高い作品を作れる時代になりつつあります。その一方で、人々が求めているのは「自分らしさ」を反映できる余地なのかもしれません。「創作」という視点でゲームやヒット商品を見てみると、その人気の理由が少し違って見えてくるのではないでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
なか卯の「床に置かれた食器」問題 企業の沈黙が呼ぶ“将来の波紋”
10月下旬、なか卯での「床に置かれた食器」の写真がSNSで拡散された。その後のなか卯の対応が適切だったようには感じない。では、どのような対応が求められるのか?
ローソンの車中泊は、単なる「場所貸し」ではない 見落とされがちな体験価値とは
ローソンが実施している「車中泊」サービス、これは単なる「空いている場所を貸す」というビジネスにはとどまらない価値がある。利用者はどのような「価値」を見いだしているのか。
ユニクロのセルフレジ、なぜあれほど「快適」なのか? 「徹底的な分かりやすさ」はこう作られている
セルフレジやセミセルフレジが「分かりにくい」と話題になる一方、ユニクロのセルフレジはなぜ、あんなにも使いやすいのか? 誰でも迷わず簡単に使える「徹底的な分かりやすさ」はどう作られているのだろうか。
スシローの注文用ディスプレイ「デジロー」は何がすごい? 大画面に盛り込まれた数々の仕掛け
スシローの店舗で続々導入されている、注文用の大型ディスプレイ「デジロー」。大画面で注文しやすくなったのは言わずもがな、ユーザー体験を上げる細かい仕掛けの数々を見ていきましょう。
なか卯の「床に置かれた食器」問題 企業の沈黙が呼ぶ“将来の波紋”
10月下旬、なか卯での「床に置かれた食器」の写真がSNSで拡散された。その後のなか卯の対応が適切だったようには感じない。では、どのような対応が求められるのか?
