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安いのに“客離れ”が止まらない「かつや」 男性客を遠ざけた、ワンコインの壁とは?(1/4 ページ)

とんかつ・かつ丼チェーン「かつや」で客離れが進んでいる。外食産業では、比較的安いサイゼリヤや日高屋が好調であるにもかかわらず、なぜ同様に安い「かつや」では客が離れているのか。

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著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 とんかつ・かつ丼チェーン「かつや」の客離れが止まらない。

 既存店客数はコロナ禍以降、2023年度まで前期比で増加し続けていたが、2024年9月以降は前年割れに転じた。2025年度は前年度比98.8%で、2026年度も1〜6月実績で同93.9%だった。


「かつや」で客離れが起きている(出所:かつやプレスリリース)

 最近の外食産業で客離れが深刻なのは「餃子の王将」といった客単価が1200円を超えるチェーンだ。一方、1000円未満のチェーンは安さが目立ち、客数を伸ばしている。

 かつやは継続的な値上げを実施したものの、推定客単価は1000円を下回る。外食産業の動向を鑑みると、低価格にもかかわらず客離れが起きているかつやは異例の事態と言えそうだ。

客離れは“コロナ後”に起きている

 かつやは、国内で約500店舗を展開するとんかつ・かつ丼チェーンだ。丼ものや、とんかつ定食、チキンカツ定食などを提供し、直営とFCの両軸で店舗網を拡大してきた。運営するアークランドサービスホールディングス(東京都千代田区)は、ホームセンターなどを展開するアークランズの外食子会社で、1998年にかつや1号店を出店した。

 かつやの国内における既存店客数は、コロナ禍の影響で2020年度に7.8%減、2021年度に2.5%減となったものの、他の外食チェーンと比べると落ち込みは小さかった。郊外を中心とした店舗立地に加え、揚げ物のテークアウトやデリバリー需要が伸びたことが要因とみられる。2022年度には客数が増加に転じ、2023年度にはほぼ2019年度の水準まで回復した。


「かつや」の客数推移(筆者作成)

 だが、2024年9月以降、客数は前年同月比で減少している。2025年度は12カ月のうち8カ月で客数減となり、2026年度も6月までの全ての月で減少した。2026年1〜6月の上期では6.1%減となった。

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