安いのに“客離れ”が止まらない「かつや」 男性客を遠ざけた、ワンコインの壁とは?(4/4 ページ)
とんかつ・かつ丼チェーン「かつや」で客離れが進んでいる。外食産業では、比較的安いサイゼリヤや日高屋が好調であるにもかかわらず、なぜ同様に安い「かつや」では客が離れているのか。
客数減少に歯止めをかけるには
2026年2月期におけるアークランズの外食事業は、売上高608億円(前年同期比8.3%増)、営業利益53億円(同10.5%減)の増収減益で着地した。今期は客離れが深刻だが、客単価の低い層が離れたことを踏まえると、収益への影響はそこまで深刻ではないと筆者は考えている。少なくとも、赤字で不採算店の閉鎖が相次ぐ事態にはならないだろう。
最近のかつやは1000円を超える「合い盛り丼」など、高価格帯の期間限定メニューで集客を図っている。ボリューム感を訴求する戦略で、現在展開している「うな玉とロースカツの合い盛り丼」は1320円だ。しかし前述の通り、1200円超えのラインは他社も苦戦している。
かつやはロードサイドでの出店が中心なため、宣伝では不利な状況にある。駅前に展開するチェーンと比べると認知率は低く、利用機会が少ない人も多い。だが、外食産業では依然として低価格帯に位置しており、事業拡大の余地は大きい。
他業態と比べた価格面での優位性を打ち出し、中価格帯チェーンを利用する層を呼び込むことで、客数減少に歯止めをかけられるかもしれない。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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