「ジャムは瓶」の常識を変えた アヲハタ「ボトル型」が3年で3倍売れた理由(3/4 ページ)
「ジャムは瓶」という常識を覆したアヲハタのボトルタイプ「スプーンフリー」が好調だ。発売から3年で出荷額は約3倍に成長。若い世代や子育て世帯を取り込み、市場縮小が続くジャム業界で新たな需要を生み出した背景を探った。
買い手の半数が20〜40代
売上高は非公開だが、発売以来、売れ行きは好調に推移しており、4年目に入った今も成長が続いている。
アヲハタによると、ジャムカテゴリー全体では、購入者の中心は50代以上だ。一方、スプーンフリーは20〜40代が購入者の約半数を占める。従来の瓶ジャムでは20〜40代は2〜3割程度とみられ、若い世代の比率が際立って高い。「想定以上に若い世代の方に使っていただいている」と中川氏は手応えを語る。
購入者の多くは、これまで瓶ジャムを買ってこなかった新規客でもある。瓶からの乗り換えよりも、ジャムから遠ざかっていた層を新たに取り込んでいるという。
その中心にいるのが、子育て世帯だ。小さな子どもでも自分でボトルからジャムを出して食べることができ、その間に親は家事を進められる。こうした使い勝手が評価され、2024年には「日本子育て支援大賞2024」を受賞した。
また、従来製品との相乗効果も生まれている。瓶タイプとスプーンフリーの両方を買い、使い分ける家庭も多い。大人は果肉感のある瓶、子どもにはスプーンフリー。瓶はいつものトーストに、スプーンフリーはヨーグルトや料理に使うなど、目的に応じて選び分けている。
「若いファミリーでは瓶ジャムに接したことがない家庭もある」と松本氏は指摘する。瓶だと面倒で敬遠していた層も、ボトルなら手に取りやすい。若い世代がジャムに触れる入り口となり、縮む市場に新たな客を呼び込む。その成果が数字にも表れ始めている。
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