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なぜ、牛丼チェーンは“牛丼以外”で勝負するのか すき家、吉野家、松屋、それぞれが狙う新たな市場とは?:小売・流通アナリストの視点(2/6 ページ)
牛丼チェーンが相次いで牛丼以外の業態に進出している。その狙いは何なのか?
別格のゼンショーHDの成長の要因は?
牛丼大手で名前が挙がるのは、すき家、吉野家、松屋だろう。消費者は企業規模や売上高の順位にはさほど関心がないかもしれないが、現在は図表2のような位置付けになっている。
牛丼事業の売り上げを比べると、海外でも好調なすき家が圧倒的なトップで、吉野家、松屋が続く。企業規模で比較すると、外食全体のトップであるゼンショーHDは、吉野家ホールディングス(以下、吉野家HD)や松屋フーズホールディングス(以下、松屋フーズHD)の数倍の規模となっており、別格とも言える存在だ。これほどまでに差が広がったのは、ゼンショーHDがM&Aをうまく活用し、多業態展開に成功したからだろう。
図表3は、牛丼大手3社の事業構成を示している。ゼンショーHDは祖業の牛丼が25%を占めるほか、はま寿司25%、中食18%、レストラン13%、ファストフード9%など、複数の事業に売り上げが分散している。いずれも1000億円規模の事業であり、はま寿司、牛丼、中食の3事業は、それぞれ吉野家HDや松屋フーズHDの総売上を超える規模にまで成長している。
好調な事業の多くは、M&Aによってグループ入りした企業群だ。しかし、ゼンショーHDのすごさは、M&Aだけに依存して成長したわけではないことにある。M&Aで事業を拡大・分散させる一方、祖業のすき家に加え、自前で立ち上げたはま寿司を新たな事業の軸に育て上げた。M&Aと自社事業の育成を両輪でここまで企業規模を拡大した例は、外食業界でも他にない。
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