まるで「人間冷蔵庫」? 150万円の”人が入る冷房”が4カ月で300台売れた:「次の駅まで」に読めるハナシ(1/3 ページ)
人が1人入れる「箱型の冷房」が注目を集めている。価格は1台150万円。それでも発売から約4カ月で約300台を販売。なぜ今、「人を冷やす」冷房が売れているのか。
人が1人入れる「箱型の冷房」が、製造業や建設業などから注目を集めている。
機械工具の卸売商社「トラスコ中山」(東京都港区)が2026年4月に発売した「TRUSCO パーソナルクーリングボックス“ど冷えもんBOX”」だ。価格は1台150万円。それでも発売から約4カ月で、販売台数は約300台に達している(8月10日時点)。
なぜ、これほど高価な「人が入る箱」が売れているのか。ポイントは、部屋や作業場ではなく、「人そのものを短時間で冷やす」ことにある。
ど冷えもんBOXは、人が中に入って使う“ひと涼みスポット”。ボックス内を15度に保ち、最低5度の冷風を送り込むことで、暑さで熱がこもった体を短時間で冷やす。製造工場、建設現場、倉庫のほか、屋外イベント会場やゴルフ場などにも導入が進んでいる。
開発のきっかけは、冷凍食品を販売する自動販売機の存在だった。トラスコ中山によると、社長の中山哲也氏が、その冷凍自販機を見て「人が短時間で効率よくクールダウンできる空間をつくれないか」と考えたことから、開発が始まったという。
では、なぜ「箱」だったのか。背景には、一般的なスポットクーラーなどでは、体全体を効率よく冷やしにくいという課題があった。スポットクーラーや業務用の扇風機は、基本的に体の一部に風を当てるものだ。
一方、箱の中に入れば、冷気で体全体を包み込むように冷やせる。暑い場所で働く人が、休憩時に短時間でクールダウンする。そんな使い方ができる。
実際の現場でも、その特徴を生かした使い方が広がっている。製鉄所や建設現場では、高温環境で作業した従業員が休憩時にクールダウンするために利用。ゴルフ場ではクラブハウス前などに設置し、プレー中の暑さ対策や熱中症リスクの軽減、昼食前に体を冷やす用途などに使われている。
つまり、作業場全体をキンキンに冷やすのではなく、「暑い場所で働く人が休憩するときだけ、しっかり冷やす」。そこに、この商品の狙いがある。
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