なぜ大宮は「都会っぽくない」のか? 巨大ターミナルなのに物足りなく感じる背景(2/3 ページ)
鉄道の一大拠点にもかかわらず、都市感が弱い大宮。そのヒントは「さいたま市」の成り立ちにあった。
県庁所在地だった浦和の存在
浦和駅には京浜東北線、上野東京ライン、湘南新宿ラインが乗り入れている。ただ、大宮駅ほどのターミナル感はない。1982年11月まで中距離列車は終日停車せず、湘南新宿ラインのホームができたのも2013年3月のことだ。
浦和駅の歴史は古いものの、鉄道の拠点として大きく発展したのは大宮駅である。
では、街としての浦和はどうだろうか。
浦和駅があるさいたま市浦和区は、旧浦和市にあたる。埼玉県の県庁所在地であったことから、現在も埼玉県庁やさいたま市役所の本庁舎などが置かれている。
東口には再開発複合ビル「ストリームビル」があり、その中に浦和パルコが入っている。
市街地の中心となってきたのは西口エリアだ。駅を出ると目の前に伊勢丹浦和店があり、複合商業施設のコルソも隣接する。「URAWA Soccer TOWN」という掲示もあり、サッカーの街であることを強く打ち出している。大宮が「鉄道」をアイデンティティーにしているなら、浦和は「サッカー」を掲げているのである。
浦和らしさを感じられるのが、駅から埼玉県庁へ向かう道だ。
浦和駅から埼玉県庁までは徒歩圏内だ。県庁へ向かう通りには地元の商店があり、士業の事務所も見られる。埼玉県庁の周辺には埼玉県警察本部やさいたま地方裁判所などの重要な施設が集まり、埼玉県における「官」の中心地であることを感じさせる。
少し北へ向かえば、さいたま市役所の本庁舎がある。近くにはさいたま市消防局や浦和警察署のほか、新聞社や通信社の総局・支局なども集まっている。
さいたま市役所から駅へ向かう道には多くの商店があり、地元資本の書店「須原屋」もある。大手チェーンはもちろん、昔から続く地元の店が街の中に残っているのも印象的だった。
鉄道の結節点として発展してきた大宮とは異なり、浦和には主要な行政機関が置かれ、その周囲に商業施設や士業の事務所、メディアなどが集まった歴史がある。そうした街の成り立ちが、浦和の都市感を生み出していることがうかがえた。
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