コラム
なぜ大宮は「都会っぽくない」のか? 巨大ターミナルなのに物足りなく感じる背景(3/3 ページ)
鉄道の一大拠点にもかかわらず、都市感が弱い大宮。そのヒントは「さいたま市」の成り立ちにあった。
注目したい「さいたま新都心」の役割
もう一つ注目しておきたいのが「さいたま新都心」だ。
さいたま新都心は東京への一極集中を緩和するため、国の行政機関などの移転先として整備された街である。旧国鉄・大宮操車場の跡地を活用し、官公庁や企業などが集まる新たな都市として開発された。
さいたま新都心駅が開業したのは2000年4月だ。京浜東北線と上野東京ラインが停車する一方、湘南新宿ラインは通過する。また、埼京線の北与野駅からも歩行者用デッキを経由してアクセスできる。
同年5月には「街びらき」も行われた。さいたま新都心合同庁舎には、国の省庁のうち、関東地方を管轄する機関などが置かれ、周辺には大企業のオフィスビルも建つ。
さらに、さいたまスーパーアリーナのような大規模イベント施設に加え、さいたま赤十字病院や埼玉県立小児医療センターといった大規模病院もある。浦和とは対照的に、新しく大規模な建物が多いのが特徴だ。
大宮と浦和の間には、こうした新たな都市感を持つ街も生まれている。
多くの鉄道路線が集まり、一大拠点として発展してきた大宮駅。その規模とは対照的に都市感を覚えにくい背景には、浦和やさいたま新都心など、異なる都市機能を持つ街が近接しているからだろう。
同じさいたま市でありながら、それぞれの街が異なる歴史を歩み、異なる役割を担ってきた。それぞれの街が機能を補完し合いながら、一つの都市を形成している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「北の玄関口」上野駅はどう変わった? 今も人を引きつける街の理由
かつて「北の玄関口」として栄えた上野駅。そのアイデンティティーはどこにあるのか?
池袋は本当に“一人負け”なのか 新宿・渋谷との比較で見えた街の個性
最初に「副都心」に定められた池袋・新宿・渋谷の中で、池袋は“一人負け”と言われることがある。それはなぜなのか?
高輪ゲートウェイは“ネタ駅名”だけじゃない いま「目的地の街」になりつつある理由
注目されている高輪ゲートウェイシティ。オフィス、商業施設、文化施設、レジデンスなど、あらゆるものが集積しているが、どのような場所を目指しているのか?
「大井町トラックス」で鉄道の街はどう変わる? 大井町のこれからが見えてきた
3月末に大井町トラックスが開業した。開発を行ったのはJR東日本。これまでは山手線圏内で大規模な複合商業施設を開発していたが、なぜ今回は大手町を選んだのか。そして、今後どのように発展していくのか。
“イベント時だけ”大混雑する駅、どう対応している? 千駄ヶ谷・水道橋・九段下などを調査
平常時は閑散としているが、イベントになると大混雑する駅が複数ある。それらの駅はどのように対応しているのか?足を運んでみると、意外な特徴が見えてきた。


