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「ほんだし」炎上の本質 消費者が怒ったのは「AIの使用」ではなく「自社商品への愛のなさ」だ(2/3 ページ)

味の素の「ほんだし」X画像炎上は、単なるAI使用や技術精度の問題ではない。本質は、自社の顔であるパッケージ崩れを見過ごした「商品と顧客へのリスペクト欠如」だ。AI時代に企業広報が守るべき境界線を解説する。

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私たちはすでに「AI加工」と暮らしている

 そもそも、生成AIに批判的な声が目立つ現在、企業広告はクオリティーより先に「なぜAIを使ったのか」が問われやすい。

 しかし現実を見渡せば、私たちが普段手にするスマホ写真の多くは、ズームや夜景撮影の際に複数画像を自動合成し、細部や明るさをAIで補正している。利用者は意識しないまま“補正された画像”を日常として受け入れているのだ。そう考えれば、「ほんだし」の画像補正もこうした技術の延長線上に過ぎないはずだ。

 では、なぜここまで激しく炎上したのか。問題は「AIを使ったこと」そのものではなく、「自社の商品や顧客に対する敬意の欠如」が透けて見えたことにある。

「AIっぽさ」が覆い隠してしまうもの

 パッケージやロゴは商品の「顔」だ。そこが崩れた画像を平然と公開してしまえば、消費者には「自社商品を大切にしていない」「雑に扱っている」という印象を与える。

 例えば文具メーカーのサクラクレパスは2025年、海外イベントの販促物を生成AIで制作し、ロゴや商品表記の確認不十分で謝罪した。画材や料理といった「人の手による創造」を支えるブランドにおいて、自社製品や制作プロセスを雑に扱う姿勢は、ユーザーの創作意欲やファン心理に対するリスペクトの欠如と受け取られてしまう。

 料理や商品の魅力よりも「AIっぽい違和感」が先に立ってしまえば、広告効果が落ちるだけでなく、長年築いてきたブランドの信用そのものを損なってしまうのだ。

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