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「辞めてほしいシニア」と「残ってほしいシニア」 企業はどこを見ているのか(3/5 ページ)

早期退職を募集する企業が増える中、「残ってほしいシニア」と「辞めてほしいシニア」は何が違うのか。大企業の組織構造や専門性を手掛かりに、企業が人材を見極める基準と、社外で活躍するためのヒントを解説する。

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「辞めてほしいシニア」とはどういう人か

 逆に、企業が「辞めてほしい」と考えるのはどういう層なのか。シンプルに言えば「その事業部にとって戦力になっていない人」だ。いてもいなくても変わらない、と見られてしまっている層である。

 具体的には、先ほどの「ラインに乗っていない部長・課長」が典型例になる。役職は上だが部下を持たず、担当として動く立場にある人たちだ。もちろん、そうした人が重要な案件を任されているケースもある。経験を積んだ50代の担当部長が、若手には荷が重い難しい交渉を担うこともある。

 しかし、特定のプロジェクトや専門性で存在感を示せていない場合、極端に言えば「いなくなっても業務が回ってしまう」ポジションに置かれていることになる。早期退職の募集がかかったとき、企業が内心で応募を期待しているのは、こうした層だ。


自分は辞めてほしい人材なのか(出典:ゲッティイメージズ)

 ここまで読んで、「自分はラインにも乗っていないし、特殊な専門性もない。もう手遅れなのか」と感じた人もいるかもしれない。

 しかし、そう考える必要はない。ここで述べているのは、あくまで「その企業の中でどう見られているか」という話にすぎない。社内での立ち位置と、これからの可能性は別物だ

 では、社内のポジションに関係なくチャンスをつかめる人とは、どんな人か。

 私の実感では、突き詰めれば「自ら手を動かして働けるかどうか」と「好奇心を持って学び続ける姿勢があるかどうか」だと思う。好奇心のある人は、何歳になっても学び、新しいことに手を伸ばす。逆に、疑問を持たずに過ごしてきた人は、なかなか変化のきっかけをつかめない。

 これは、年齢や社内での評価とは関係がない。AIを積極的に学んでいる65歳がいる一方で、「あれは若者のものだ」と敬遠する40代もいる。この差はスキルではなく、好奇心の差だ。

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