セブン、ファミマ、ローソンは「メディア」になれるのか 店舗と購買データを生かす広告ビジネスの実態(4/4 ページ)
コンビニ大手3社が、店舗を「売る場所」だけでなく「広告を届ける場所」として活用し始めている。背景にあるのは全国に広げられた店舗網と、日々蓄積される膨大な顧客データだ。3社の取り組みについて探る。
セブンも9月1日に新会社設立
セブンは、電通やサイバーエージェントと合弁会社「セブン‐イレブン・アドコネクト」(東京都千代田区)を設立し、9月1日からリテールメディア事業を開始した。2030年度までに200億円の事業収益を目指す。
同社は2022年に公式アプリ「セブン-イレブンアプリ」で、2023年にレジで広告配信を始めた。店舗のデジタルサイネージは2024年から設置を進め、現在は首都圏や四国を中心に約3700店舗で導入している。2027年2月までに約8700店舗へ拡大する予定だ。
セブンのデジタルサイネージは、レジ上ではなく、入店時に客の目に入りやすい場所に設置している点が特徴だ。多くの店舗では、弁当売り場の上部に設置しているという。来店客の平均滞在時間が約5分であることから、広告も約5分ごとに配信している。まずは店頭で販売する商品の広告を中心に扱い、将来的には店舗で扱っていない商品やサービスにも広げる方針だ。
セブンはコンビニ大手チェーンの中で店舗数が最も多い。全国約2万2000店の店舗網と、年間約73億1700万人の来店客数が強みだ。セブン‐イレブンアプリでは、約2900万人の会員基盤を持つ。
セブン&アイ・ホールディングスとセブン‐イレブン・ジャパンは7月31日、ソフトバンク、PayPay、LINEヤフー、三井住友カードと戦略的パートナーシップを締結した。PayPayとのID連携によって、活用できる顧客基盤を1億人規模へ広げる。
コンビニ大手3社の本格参入で、「商品を売る場所」だったコンビニは「広告を届けるメディア」へと進化するのか。今後の動向に注目が集まる。
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