くら寿司はなぜ「ちいかわ」に頼るのか 景品横領で見えた“コラボ依存”の落とし穴:スピン経済の歩き方(2/6 ページ)
くら寿司で起きた「ちいかわ」コラボ景品の横領事件。人気コンテンツとのコラボに依存する集客戦略のリスクと、外食企業が陥りかねない「コラボ商法」の落とし穴とは――。
コラボ依存型経営
既にさまざまな専門家が多方面から見解を述べているが、企業危機管理に長く携わってきた立場からは「コラボ集客依存」のリスクをあらためて認識するための「他山の石」とすべきではないかと考えている。これは、今回の「景品横領」にも少なからず関係しているのではないか。
外食企業にとって、人気アニメやキャラクターとのコラボキャンペーンに大きな集客効果が見込めるというのは、今さら説明の必要がないだろう。ファンが殺到して、開店前から長蛇の列ができるケースも少なくない。
しかし、「効く薬」になればなるほど重い副作用があるのと同じで、集客効果の高いコラボであればあるほど深刻な事態を招く。それを一言で言えばこうなる。
「集客力が桁外れの人気作品と一度でもコラボしてしまうと、その劇的な売り上げアップが忘れられず、どんどん同様のコラボにのめり込み、やめられなくなるという、コラボ依存型経営になってしまう」
どういうことか、順を追って説明しよう。
スシロー、はま寿司と並ぶ「回転寿司ビッグ3」の一角である、くら寿司の特徴の一つは「大人気アニメやキャラクター」とのコラボに重きを置いている点にある。
分かりやすいのは、2026年4月に15回目のコラボを実施した『名探偵コナン』。また『鬼滅の刃』も2020年から2025年の間に計7回(2021年は2回)、今回、横領事件が起きたちいかわも4回目となる常連組だ。ほかにも『ONE PIECE(ワンピース)』『呪術廻戦』『SPY×FAMILY』『僕のヒーローアカデミア』『SAKAMOTO DAYS』など、人気作品が並ぶ。
「こんなのスシローやはま寿司もやってるでしょ」と思うかもしれないが、同じコラボでも、力の入れ方や方向性がやや異なっている。
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