まさかの「折り紙」?! マック社員が受講する「ハンバーガー大学」、何を教えている?【実際に体験】(1/2 ページ)
マクドナルドの人材教育を担う「ハンバーガー大学」には年間約1万4500人が参加している。現場クルーから店長や店舗オーナーまで受講するというハンバーガー大学では、何を教えているのだろうか。
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マクドナルドの日本1号店が東京・銀座三越にオープンしたのは1971年7月20日。それに先立つ1カ月前の同年6月に設立された、とある機関がある。
マクドナルドの人材教育を担う「ハンバーガー大学」だ。
「商品を売る前に、まず人を育てる」──1号店開業よりも先に教育機関を設立した意義を、関係者たちは自負を込めてこう表現する。
全国に約3000店、22万人のクルーを擁する同社。現場クルーから店長や店舗オーナーまで受講するというハンバーガー大学では、何を教えているのだろうか。
同社がメディアに公開したハンバーガー大学の模擬クラスの様子を紹介したい。
前編:マクドナルドは、なぜ強いのか──背景に変化を続ける社風 人材・デジタル・オペレーションの妙
「経営者の輩出」が真の役割 年間「500回」の研修実施、約1万4500人参加
「ハンバーガー大学では、ハンバーガーの作り方は一切教えていません」
模擬クラスの冒頭、開口一番にこう話したのはハンバーガー大学の学長、中原薫さんだ。
自身も店舗からキャリアをスタートし、接客技術などを磨いたのちに店長を経験。その後、エリア統括マネジャーや営業部長を歴任し、現職に至る。
「ハンバーガー大学で私たちが教えているものは、作り方の先にあるもの。どんな業界でも、どんな人生のステージでも適応するリーダーシップです」(中原さん)
同大学が提供する研修プログラムの参加者は、年間約1万4500人。受講対象者は、現場クルーからフランチャイズ(FC)運営を担うオーナーオペレーターにまで至る。
開講されるクラスは年間500以上。同大学を卒業した現場クルーの数は、累計300万人に上る。店長の5割は現場クルー出身だという。
「ハンバーガー大学の真の役割は、年商数億円を動かすビジネスリーダーを輩出することです」(中原さん)
「ハンバーガー大学」、何を教えている?
ハンバーガー大学が人材の育成設計として取り入れているのが「70:20:10モデル」という考え方だ。
成長の7割は現場における日常の実務から、2割は上司からのフィードバックと仲間たちから受ける刺激やコミュニケーションから、残り1割がハンバーガー大学のクラスや自己学習からもたらされる──という考えを根底で共有している。
「ハンバーガー大学からの学びはたった1割ですが、ここで体系的な理論を学ぶからこそ、上司や他者からの刺激や日常の実務が飛躍的に意味のある成長へと昇華されていく」(中原さん)
そんなハンバーガー大学では、役割や職位に関係なく全ての社員に求める「3つのリーダーシップ」を定義している。
1つ目は「方向を描く力」。データを元に筋道を立てて考え、組織が進むべきビジョンを描く力を指す。
2つ目は「人を育てる力」。人とチームを丁寧に育てて変化後押しする人を育てることを目指す。
3つ目は「実行する力」。組織の優先事項を妥協せず徹底的にやりきる力を身につける。
これらはアルバイトのクルー、部門マネージャー、店長、FCオーナー、経営幹部と、どの段階にあっても、全員に共通して求められる枠組みであり、変わるのはそれぞれの段階によって求められる水準だけだという。
こうした段階ごとに求められる水準のリーダーシップを体得するため、ハンバーガー大学のクラスは、店長昇進など役割の節目ごとに受講するロードマップ型のカリキュラムになっている。
例えば、新卒入社から店長を目指す場合、オンラインクラスや対面クラスを所定の回数こなし、4つ程度の役職・研修ステップを経て、標準的には3〜4年かけて店長になるという。
各段階で求められるリーダーシップを体得していき「当初はあいさつもままならなかった高校生のアルバイトクルーが、やがて年商数十億円のFC経営をするオーナーオペレーターになった事例もある」と中原さんは話す。
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