なぜ「動く自販機」で月440万円? 成田空港で分かった売れる場所と見せ方:火曜日に「へえ」な話(2/3 ページ)
自販機なのに、タイヤで移動できる「動く自販機」が成田空港で稼働している。ぬいぐるみを週500個以上を販売する一方、人が少ない場所でも売れるケースも。実証実験から見えてきた「売れる場所」と「見せ方」の条件とは。
新宿御苑でメロンパンを販売
実は、こうした傾向は、成田空港での運用前に行った実証実験でも見えていた。
2025年には、東京の新宿御苑でメロンパンなどを販売。新宿御苑を訪れたことがある人なら分かると思うが、広い園内には買い物ができる場所が少ない。だからといって、どこに置いても売れるわけではない。人が集まる場所を選ぶことも重要だ。
実際、秋の菊のイベント会場近くに置いたところ、売り上げが伸びた。ところが、イベントが終わると売り上げは落ちた。そこで、イチョウ並木が見頃になると、今度はそちらへ移動。すると、再び売り上げが伸びたという。
季節によって人が集まる場所が変わるなら、売り場も変えればいい。言われてみれば単純な話だが、固定店舗ではなかなかできない。
売れる場所を探して移動できる。そんな強みに加えて、成田空港では「見せ方」の重要性も分かってきた。販売しているのは、タカラトミーアーツの「Nuiパン」。ディズニーキャラクターをパンのような姿にしたぬいぐるみで、プーさんやミッキーマウスなどを扱っている。
成田空港の国際線で販売していることもあり、購入者の約9割は外国人だ。ところが、本体の側面に多言語で商品を紹介する表示を出しているだけでは、正面から見たときに何を販売しているのか分かりにくかった。
そこで、正面から見える位置に「ここで営業中」といったメッセージを掲げてみた。すると、売り上げが2〜5割ほど増えたという。
ゴロゴロと動くため、自販機そのものは目を引く。ただ、人が横を歩きながらコントローラーで操作していても、自動で動いていると思われることがある。「動くもの」として目にとまっても、そこで商品を買えるとは気付きにくかったのだ。
「ここで営業中」と明示したことで、販売していることが伝わり、売り上げの増加につながったと考えられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「JALとANA」どこで違いが生まれたのか? コロナ禍を乗り越えた空の現在地
インバウンド需要が旺盛で、日本の観光業界が盛り上がりを見せています。では、航空会社の業績はどうなっているのでしょうか。JALとANAの決算をベースに分析したところ……。
なぜ「皮だけ」「ガリだけ」が売れるのか 販売データで見えたドンキ「偏愛めし」の買われ方
「ガリだけ丼」「皮だけフライドチキン」など、一見ネタのような商品が並ぶドン・キホーテの「偏愛めし」。累計1122万点を販売した裏側には、「誰かの120点」を追求する商品開発と、販売データから見えてきた意外な購買行動があった。
東横インのトイレが少し大きくなった たった数センチ、実は大仕事だった
東横インが約8万室のトイレを順次交換している。「便器が小さい」という声に応え、サイズを少し大きくした。ところが、たった数センチの変更が、想像以上の大仕事になっていた。
「47都道府県ピンバッジ」が人気 なぜ「群馬県」が断トツに売れたのか
地図を扱うゼンリンが都道府県のカタチをしたピンバッジを販売したところ、想定以上に売れている。47種類を販売して、どの都道府県が最も売れたのか。トップは……。

