狙いは54万の「玄関」
光通信といえば、高い営業力がある企業としても有名だ。こうしたカルチャーはグループ企業にも受け継がれていると見られる。
引越しは、複数のサービスの切り替え・乗り替えが起きるタイミングだ。電気もガスもネットも、物件入居時に一度に決まるチャンスがある。また、光通信のグループ会社には引越し時のライフライン一括取次を手がけるラストワンマイルもある。部品は既にそろっているというわけだ。
仮に、管理物件54万戸のうち毎年3割の入居者が入れ替わり、そこに光通信の商材が1つ導入されて年1万円の利益を生むとする。これだけで年間約16億円の利益となる。2商材なら約32億円の利益だ。
こうしたシナジーから見えてくるのは、事業と投資を一つの設計図で動かす会社の姿である。
投資先が持つ顧客基盤に自社商材をクロスセルし、そこで得たキャッシュを次の投資へと回す。その循環を加速させるための手段こそが、同社のM&Aだ。自社の強みと経済圏を最大限に生かし、グループ全体を増殖・強化していく戦略に、この会社の真の凄みがある。
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