入園者数を抑えた「ディズニー」、伸ばし続ける「USJ」 年パスとIPの違いから狙いを読み解く(2/4 ページ)
東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパン。入園料は近い水準で推移してきた一方、年パスの有無やIP戦略、集客の考え方には違いがある。両社の戦略の違いを読み解く。
ディズニーはなぜ年パスをやめたのか
TDRはコロナ禍以降、年パスを休止している。対するUSJが販売している年パスは2種類だ。大人5万800円の「グランロイヤル」は日付を問わず入場でき、2万2000円の「スタンダード」は連休や一部の休日に使用できない入場除外日を設けている。
TDRが年パスを休止しているのは、混雑による顧客満足度の低下を防ぐためだ。コロナ禍以前はランド・シーの両方を合わせた入園者数が3000万人前後で推移し、TDR35周年のイベントを実施した2018年度は過去最高の3256万人を記録した。
だが、入園者数を重視した2010年代後半は、顧客満足度が低下していた。実際、調査研究などを行う日本生産性本部による顧客満足度調査では、100点方式で算出したスコアが2013年度(86.8点)から2017年度(77.1点)にかけて、9.7ポイント低下した。
年パス利用者の中には物品を買わず、一部のアトラクションやパレードだけ楽しんで帰る客もみられる。客単価を引き下げるだけでなく、混雑をもたらす要因にもなっていた。
過去記事(客単価が約1.5倍! なぜディズニーは高価格路線にかじを切ったのか 「夢の国」から遠のく未来のファン)でも示したように、段階的な値上げや年パス休止の効果で、2023〜2025年度の年間来場者数は、以前よりも1割ほど少ない2700万人台で推移している。
800万人近くいた18歳未満の若年層は、2025年度には600万人台に縮小した。一方、低単価の客が離れたことで客単価が上昇し、オリエンタルランドの売上高や営業利益は改善している。
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