「優秀だが、嫌なヤツ」はどうすればいい? 日本企業のマネジャーが考えるべき3つの対処法:「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/3 ページ)
成績優秀だが、その人がいることによって周囲が萎縮したり、仕事へのやる気を失ってしまう――そんな社員はいないだろうか。簡単に解雇とはいかない日本企業のマネジャーこそ、対処法について考えなくてはならない。
「キレイごとナシ」のマネジメント論
常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。
著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)
企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。
「あの人は口は悪いけど、実力は一流だから」――このように、周囲の人が我慢している社員はいないだろうか。こうした黙認を続けていると、割を食うのは常に周囲の側だ。たった一人の影響でチーム全体のパフォーマンスが低下する可能性もあるし、優秀な人材から静かに辞めていき、気づいたときにはその人しか残っていない、という事態にもなりうる。
今回は“優秀だけど嫌なヤツ”を指す「ブリリアント・ジャーク」について解説する。部下育成やチームマネジメントに悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
こういう人は昔から組織にいた
ブリリアント・ジャークとは、仕事の能力は高く優秀(Brilliant)だが、協調性がなく周囲に悪影響を及ぼす嫌な人(Jerk)を指す。
ただしこうした存在自体は、決して新しいものではない。昔の日本企業なら、職人気質な人、モーレツ社員、一匹狼の営業エース。呼び方こそ違えど、どの組織にもいた。
そして周囲は大抵我慢した。「あの人は社内のルールは守らないが、腕は一流だから」「売り上げを上げているんだから、多少の横暴は目をつぶろう」。こうして受け入れられてきたのである。
つまり、存在が新しいわけではない。新しいのは「それを許さない」という価値観のほうだ。
この存在に明確な名前がつき、問題視されるようになったのは、ITバブル以降の米国である。
決定的だったのが、動画配信大手Netflixだ。2009年ごろに公開した企業文化の指針で、同社はこう明言した。ブリリアント・ジャークは容認しない。チームワークに対する代償があまりに大きいからだ、と。
天才であっても、他人を尊重できない人間は組織の文化を破壊する。この考え方が、世界中に広まっていった。
長年、名前がなかったために放置されてきた違和感に、ようやく名前がついたと言ってもいいだろう。
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