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ふるさと納税寄付額日本一の泉佐野市、稼いだ“外貨”を何に使った? 「ないなら、作ろう」で起きた変化:地域経済の底力(3/4 ページ)

ふるさと納税3.0で多くの寄付金を集めている大阪・泉佐野市。複数の企業を呼び込むことに成功した以外にも、思わぬ効果があった。

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ルール順守へのこだわり

 ふるさと納税3.0の仕組みは、他の自治体にも広がっている。事前に泉佐野市に問い合わせ、相談に訪れる自治体がある一方、見よう見まねで取り組む自治体もある。

 千代松市長は、広がりそのものは歓迎している。

 「ふるさと納税は、地場産品の強い九州や北海道が有利です。ただ、こうした仕組みを使えば、どんな自治体でもアイデア次第で寄付の受け入れ額で全国上位に入るチャンスがあります。ふるさと納税の裾野が広がっていくのは、望ましい姿だと考えています」

 一方で、懸念もある。ふるさと納税3.0に似ていても、中には総務省のルールから逸脱した方法で寄付を集める自治体もあるという。それらを含めて「ふるさと納税3.0」と一括りにされれば、発案者である泉佐野市に矛先が向きかねない。気になる自治体には直接連絡して指摘もしているが、限界もある。仕組みの広がりを喜ぶ反面、こうしたリスクを抱えているのも事実だ。

 泉佐野市は、あくまでルールに則る姿勢を貫く。「うちはうちで制度の中でやっている」と千代松市長は言い切る。総務省の職員とは常にやり取りを重ねており、視察にやってくる自治体は毎年60を超える。そのたびに、ルールを正しく理解し、守ることの重要性を伝えているという。


泉佐野市役所(筆者撮影)

 総務省と対立した経験があるからこそ、泉佐野市の職員の目は厳しい。ある自治体を訪れた際には、職員がその場で「これは違法な返礼品ですよ」と指摘したことがあったという。

 2025年度に泉佐野市は約230億円の寄付を集め、ふるさと納税の受け入れ額日本一に返り咲いた。

 「厳しい制約のある制度の中でトップになったのは、職員の努力の積み重ねと、事業者の皆さんのご協力のおかげです。いろいろ言われましたが、取り組みの正当性をきっちり証明できたと思います」(千代松市長)

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