なぜ中国客半減の逆風でも勝てる? 仏アコー・アジアCEOが明かす「地方ホテル22軒」驚異の再生劇(3/3 ページ)
訪日客4000万人時代を迎える一方、中国客の激減や人手不足に悩む日本のホテル業界。その逆風下で、仏ホテル大手アコーが驚異の快進撃を見せている。旧ダイワロイヤルホテル22軒を一斉リブランドし、不動産を持たない「アセットライト経営」と特定国に依存しない「分散戦略」で地方リゾートを大化けさせた。見過ごされていた地方の価値をいかに見いだしたのか。アコーアジアCEOが明かすグローバル送客の舞台裏。
ブランドの根幹は「従業員教育」 元のやり方を変えない教育方針
――良質な顧客体験を生み出すためには、従業員教育も重要です。2024年のリブランドによって、日本で多くの新しい従業員を抱えることになりました。2年経って教育面での手応えはいかがでしょうか。
これは非常に大きなタスクであり、大きな挑戦でした。最初から全てスムーズにいったわけではありません。しかし、現状を極めてポジティブに捉えています。
従業員の教育において重要なのは、彼らが当社のカルチャーや、当社がどのような組織であるかを理解することです。同時に、彼らがこれまで培ってきたやり方の全てを変えてしまいたくないという思いもあります。多くのチームメンバーは地域に密着し、その土地と深い関連性を持っているからです。
アコーは従業員を、このホスピタリティー領域における「心」(ハート)や「アーティスト」を掛け合わせ「ハーティスト」と呼んでいます。彼らの大半は旧ダイワロイヤル時代からそのまま引き継いだスタッフですが「インターナショナルホテルオペレーターで働くとはどういうことか」を深く理解し、新しいカルチャーを前向きに、自分ごととして捉えてくれています。
もちろん、英語のコミュニケーションなど、課題は残っています。しかしアコーのトレーニングマネジャーが各ホテルを回り、開業の前後を通じて当社のホスピタリティーの在り方について研修を徹底して実施してきました。
「英語が苦手なら、まずはこれだけは英語できちんと言えるようにしよう」といった段階的なトレーニングを日々実施していて、全員が確実に成長しています。彼らがもともと持っている美点や素晴らしいホスピタリティーを奪わないようにしながら、グローバルの基準を浸透させることが重要です。
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