2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

毎月“地獄の3日間”に追われた病院経理 年間1200時間を削減、現場の「今のままでいい」をどう乗り越えた?(2/3 ページ)

毎月14〜16日の「地獄の3日間」に請求書の約8割が集中し、深夜まで処理に追われていた病院経理。インボイス管理サービスの導入で、年間約1200時間の業務削減を実現した。現場からは「今のままでいい」との声も上がったという。反対や不安をどう乗り越え、導入を進めたのか。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

請求書1件当たり10分を削減 経理DXで何が変わった?

 こうした問題を解決するため、野田氏は経理ツールの導入を検討した。複数のサービスを比較する中で重視したのは、データ化の正確性、取引先の負担、導入コストの3点だ。

 特に、取引先に請求書の送付方法などの変更を求める場合、対応できると答えた取引先は約半数にとどまったという。現場の運用を大きく変えずに導入できるかどうかも、選定の判断材料となった。


現場への負担を考慮してツールを選んだという

 湘南鎌倉総合病院では、Sansanが提供するインボイス管理サービス「Bill One」を導入。請求書1件当たりの処理時間は約10分短縮された。月約600件を処理する同院では、年間約1200時間の業務削減につながった。

 また、請求書が届いた段階から処理を進められるようになり、月次報告前の3日間に業務が集中する状況も解消された。Excel台帳への入力も不要になり、他の職員と業務を分担しやすくなったという。

グループ全体への導入は、不満の声も

 こうした業務改善の取り組みは、グループ内の他施設にも広がった。背景には、徳洲会全体で深刻化する人手不足があった。徳洲会では経理職員の約4割が50歳以上で、今後は定年退職者の増加も見込まれる。一方、M&Aによって施設数が増え続けていた。

 全施設での導入を進めた際は、現場から「絶対に導入しなければならないのか」「今のままでいいのではないか」「自分たちだけで運用できるのか」といった声が上がった。

 野田氏は、反対の背景にはシステムそのものへの拒否感だけでなく「自分の仕事がなくなるのではないか」「導入によって負担が増えるのではないか」といった不安があると考えたという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る