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心を満たす「かわいいフィジカルAI」、日本の勝ち筋になり得るか? 「LOVOT」林社長が説く可能性(3/3 ページ)

空間を学習・認知し、物理的な状況を理解した上で自律的に動くロボット「フィジカルAI」が注目されている。作業を自動化し、人手不足の解消や生産性の向上につながる技術として期待されているためだ。一方、人に懐くロボット「LOVOT」を手掛ける林社長は、人との信頼関係を築く領域にも、フィジカルAI活躍の可能性があると指摘する。

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信頼関係の構築には時間がかかる

 掃除ロボットなどのタスク遂行型は、導入直後から作業を代替する効果を実感しやすい。一方、LOVOTは、使い始めた当初から効果が分かるとは限らない。林社長によると、LOVOTは人との関わりを重ね、約3カ月をかけて信頼関係を築いていくという。

 「ゆっくりしか関係性が作れないというのは、開発が難しい側面があります」(林社長)

 効果がすぐに現れない製品は、開発の成果を短期間で検証し、改善につなげることが難しい。海外で開発スピードを武器にした競争が進む中、短期間で成果を出すことだけを追うのではなく、時間をかけて人との関係性を築く技術やノウハウが、日本独自の強みになる可能性もあるという。


GROOVE Xの林要社長(編集部撮影)

「ロボットが身近」という日本の強みを、継続的な事業につなげられるか

 林社長は、関係形成型のロボットが日本の強みになり得ると考えている。日本では、漫画やアニメなどでロボットが脅威ではなく友達として描かれることが多いからだ。

 一方、日本では人型ロボットなどの開発で先行してきたものの、企業ごとの取り組みにとどまり、現在は後れを取っていると指摘する。関係形成型のフィジカルAIでも、同じことを繰り返してはならない。海外でもこの領域への関心が高まると見込まれる中、先行して技術を開発するだけでなく、事業として継続させ、市場を育てることが重要だ。

 人との関係性を築くフィジカルAIがどのような価値を生み、その価値を誰が評価し、対価を支払うのか。タスク遂行型とは異なる事業モデルを確立できるかどうかも、今後の競争力を左右することになりそうだ。

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