2015年7月27日以前の記事
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【10月改正】「同一労働同一賃金」の意外な落とし穴 AI台頭で“待遇差への言及”が増える可能性も(2/3 ページ)

「同一労働同一賃金ガイドライン」が改正された。法的な罰則がないことから対応を後回しにする企業もあるかもしれないが、AIの普及で労務リスクは変化している。パート・契約社員による説明要求や「AI本人訴訟」のリスクが高まっている。法改正のポイントと企業が今すぐ講じるべき実務対策を社労士が解説する。

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手当や季節休暇も対象に? ガイドライン変更のポイント

 今回の改正では過去の裁判例などを踏まえ、賞与、退職手当、各種手当、福利厚生についての記載が見直され、対応すべきケースが明確になりました。

 例えば、家族手当については「継続的な勤務が見込まれるパートや契約社員には、正社員と同一の手当を支給しなければならない」とされました。夏季・冬季休暇については「パートタイム・有期雇用労働者に対し、正社員と同一の夏季休暇や正月休暇を付与しなければならない」とされています。

 正社員とパートや契約社員では、顧客からのクレームには対応しない、売り上げノルマがないなど、仕事の内容や責任の程度が異なる場合があります。同一労働同一賃金は、これらの条件を無視して正社員とパートや契約社員の待遇を同じすることを目指すものではありません。基本給や賞与の支給額に差があることは、容認しています。

 ただし、家族手当や夏季休暇、正月休暇については、内容や責任の程度にかかわらず、パートや契約社員にも支給すべきとしています。


手当や休暇に関する記載が見直された

同一労働同一賃金は罰則なし しばらく様子見でも大丈夫?

 今回の改正で、企業はパートや契約社員にも家族手当を支給したり、夏季休暇や正月休暇を付与したりするようになるのでしょうか。個人的には、しばらく様子を見る企業が多いと思います。

 正社員と同様に手当や休暇を与えた場合は人件費増の負担が大きいため、企業は躊躇(ちゅうちょ)するでしょう。同一労働同一賃金の記載に反しても、労働基準法上で定められた罰則はありません。

 パートや契約社員が、正社員との待遇差を労働基準監督署に訴えても、残業代の未払いや最低賃金に達していない違反とは異なり、明確な改善命令を企業側に出さないケースもあります。「業務内容を考慮して不合理な待遇差が生じないように検討してください」といった指示にとどまりがちです。

 従って、正社員との待遇差についてパートや契約社員が問題を解決するためには、裁判を起こすしかありませんでした。

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