コラム
» 2007年12月18日 15時10分 公開

「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」+D Style 最新シネマ情報

ニコラス・ケイジの新たな当たり役となった「ナショナル・トレジャー」の第2作目。細かいツッコミどころは満載だけど、本シリーズの醍醐味である“誰もが楽しめる”テイストは健在です。

[本山由樹子,ITmedia]
photo (C) 2007 DISNEY ENTERPRISES, INC. AND JERRY BRUCKHEIMER, INC.

 「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで知られる売れっ子プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーが仕掛け、ニコラス・ケイジの新たな当たり役となった「ナショナル・トレジャー」の第2作目。一言でいえば、現代版「インディ・ジョーンズ」だが、08年には本家が戻ってくるので、ちょうどいいタイミングでの公開かもしれない。

 先祖代々、宝探しを探求してきたせいで学会での評判はすこぶる悪い歴史学者のベン・ゲイツだったが、ついにテンプル騎士団の財宝を探し当て、一躍注目を集めていた。そんな中、リンカーン暗殺事件の犯人ジョン・ウィルクス・ブースの日記から失われていた一部が発見され、ベンの先祖が事件の黒幕だという記事が! ベンは先祖の潔白を証明しようと日記を調べるが、そこには暗号が隠されていた……。

 今回、秘宝のありかのヒントはNYとパリの自由の女神、ロンドンのバッキンガム宮殿、ホワイトハウスなどお馴染みの観光名所に隠されている。旅行大好きのわれわれ日本人にとって、より身近な設定の上、雑学や知られざる秘密も盛り込み、知的好奇心も満たしてくれる。

 アメリカの都市伝説も数多くでてくるが、中でも興味深かったのが“大統領秘密文書”。アメリカ合衆国大統領が代々引き継ぎ、現職の大統領だけが読むことが許される、とウワサされる超極秘文書で、その中身は、宇宙人絡みの秘密基地エリア51やケネディ大統領暗殺の真実などが記されているというのだ。これは宝探しよりも気になるテーマではないか?

 ベンと恋人関係になった国立公文書館の責任者アビゲイルとは破局寸前、離婚したベンの両親が32年ぶりに再会を果たすなど、丁々発止な人間模様を挟み、前作以上にコミカルになった印象。ただし「クィーン」のヘレン・ミレンや「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のエド・ハリスなど演技派を贅沢にキャスティングすることで、チープさを回避。

 スルスルと謎を解いてしまうから緊張感は感じられないだとか、アメリカ現職大統領があんなにすぐに誘拐されるわけがないだろうとか、悪役が弱いとか、ツッコミどころはもちろん満載。そんなことに目くじらを立てるのは野暮ってもん。ブラッカイマー印だから、ご都合主義は笑い飛ばすしかない。逆にブラッカイマー印だからこそ、ロンドンでのカーチェイスを含めスケールのデカさは申し分ないし、残酷描写がないからカップルでもファミリーで楽しめる。この誰もが楽しめる、これこそが本シリーズの醍醐味ではないだろうか。

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(C) 2007 DISNEY ENTERPRISES, INC. AND JERRY BRUCKHEIMER, INC.

ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記

監督:ジョン・タートルトーブ/製作:ジェリー・ブラッカイマー

出演:ニコラス・ケイジ、ヘレン・ミレン、ダイアン・クルーガー、ジョン・ボイト、ハーベイ・カイテル、エド・ハリス、ジャスティン・バーサ

配給:ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン

12月21日(金)全世界同時公開



筆者プロフィール

本山由樹子

ビデオ業界誌の編集を経て、現在はフリーランスのエディター&ライターとして、のんべんだらりと奮闘中。アクションからラブコメ、ホラーにゲテモノまで、好き嫌いは特にナシ。映画・DVDベッタリの毎日なので、運動不足が悩みの種。と言いつつ、お酒も甘いものも止められない……。


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