クリスマス&お正月映画 注目7作、厳選セレクト!特集 寒さを吹き飛ばすホットムービー(3/3 ページ)

» 2008年11月25日 09時30分 公開
[ITmedia]
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  • 「WALL・E/ウォーリー」
  • 「K-20 怪人二十面相・伝」 「ワールド・オブ・ライズ」
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独断&偏見でプッシュ! 気になる4作品を一挙紹介
「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」

 ミック・ジャガー(1943年生まれ)、キース・リチャーズ(1943年生まれ)、チャーリー・ワッツ(1941年生まれ)、ロニー・ウッド(1947年生まれ)からなる世界最強のロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズのスペシャルライブ映像。ライブが行われたのは、わずか2800席しかないビーコン・シアター。そんな狭い会場に、「アビエイター」のマーティン・スコセッシ監督はカメラを18台以上も入れて撮影を敢行。ロックに造詣が深く、大のストーンズファンでも知られる名匠は、余計なものを削ぎ落とし、ステージ上でのありのままのバンドの姿を見せつけてくれる。が、劇中、セットリストをくれといらだつスコセッシと、それを軽く受け流すミックの姿が度々映し出される。その攻防はどんなサスペンスを見るよりドキドキ感があり、どんなコメディよりも面白い。ちなみにスコセッシは1942年生まれ、どう見ても同世代には見えない2人であった。

「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」01

 ストーンズは全18曲を完全燃焼、曲の間にはデビュー当時からのインタビュー映像、ジャック・ホワイトやブルースの重鎮バディ・ガイ、クリスティーナ・アギレラとのデュエットもあり。たとえストーンズのファンでなくとも、曲を知らなくとも、平均年齢64歳のロック少年たちの“本気な姿”からもらえるパワーは計り知れない。こんなかっこいいライブパフォーマンスを、ステージと超接近の特等席で、しかも1800円で見られるんだから絶対にお得。この迫力はスクリーンで味わってほしい。

「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」

2008年アメリカ
東北新社配給
12月5日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開
http://www.shinealight-movie.jp/

「地球が静止する日」

 宇宙人を友好的存在として描いたことで知られるロバート・ワイズ監督の1951年作品「地球の静止する日」。古典SFの名作を、「エミリー・ローズ」のスコット・デリクソン監督がリメイク。宇宙からの使者クラトゥが、巨大な球体とともにアメリカに飛来、「人類が滅亡すれば、地球は生き残れる」という謎のメッセージを告げる。意味は不明のまま、みるみるうちに地球は壊滅状態に陥っていく。敵なのか、味方なのか、怪しい宇宙人を演じるのはキアヌ・リーブス。彼に近づく科学者にジェニファー・コネリー。「幸せのちから」で注目を浴びたウィル・スミスの実子ジェイデン・スミスが、彼女の義理の息子役で出演。未見だが、ハリウッドの最新技術を駆使したスペクタクル映像の数々は楽しめそう。でも、ところで、原作と新作の邦題はなんで1字違いなんだろうか……気になる。

「地球が静止する日」01

「地球が静止する日」

2008年アメリカ
20世紀フォックス映画配給
12月19日より日劇1ほか全国公開
http://movies.foxjapan.com/chikyu/

「ラースと、その彼女」

 セックスドールに恋をしてしまった青年のラブストーリー。小さな町に兄夫婦と暮らすラースは、気持ちは優しいけれど奥手で女性とつきあったことがない。そんな彼を心配する兄夫婦に、「ネットで彼女と出会った」と言い出すラース。喜んで2人をディナーに招待すると、そこにはビアンカちゃん人形が。ラースは精神に異常をきたしているに違いない、と町の人々は彼を温かく見守るが……。

 ストーリーをサラッとなぞるとかなり変態チックに聞こえるが、実際に見ると一転、人情味溢れた非常にいい映画。ビアンカちゃんに話しかけるライアン・ゴズリング(「きみに読む物語」)の姿は奇妙でおかしいが、彼の風貌と相まって何だか切ない気持ちになってくる。脚本のナンシー・オリバーはアカデミー賞にノミネートされた。

「ラースと、その彼女」01

「ラースと、その彼女」

2007年アメリカ
ショウゲート配給
12月20日より渋谷シネクイントほか全国公開
http://lars-movie.com/

「永遠の子供たち」

 スペインのアカデミー賞ことゴヤ賞で14部門にノミネートされ、脚本賞、新人監督賞、美術賞など7部門に輝いたスピリチュアル映画。「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督がプロデュース、監督はCMやミュージックビデオなどで活躍しているJ.A.バヨナ。海辺の孤児院で育ったラウラは、30年後、閉鎖されていたこの孤児院を買いとり、障害児の施設にしようと、医者の夫と息子シモンとともに引っ越してくる。シモンは遊び相手がいないためか、空想上の友達と遊ぶように。ラウラも次第に幼い頃の記憶がよみがえり、不思議な現象を体験する。施設オープンの日、シモンが突然姿を消す。その直前に訪ねてきた老婆がシモンの失踪に関係しているのか?

「永遠の子供たち」01

 真相にジワリジワリと近づくホラー・サスペンス映画の醍醐味がたっぷり。しかし、それ以上に母親の愛情と子供たちの運命に心がざわつく切ない映画。必見!

「永遠の子供たち」

2007年スペイン・メキシコ
シネカノン配給
12月20日より、シネカノン有楽町・渋谷アミューズCQNほかにて公開
http://www.cinemacafe.net/official/eien-kodomo/

取材・文/本山由樹子



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