後悔しない「ミラーレス一眼」の選び方(3/3 ページ)
ソニー「NEX」の登場もあり、「ミラーレス」と呼ばれるデジタルカメラが豊富になってきた。その特徴と各製品のポイントを確認し、「初めての一眼」としての買う際の選び方について考えてみよう。
一般に「デジタル一眼レフ」に期待される機能や役割は、本格的な撮影機能やメインカメラとしての機能性、拡張性だ。しかし、市場で存在感を増すミラーレス一眼は、メインカメラとしての利用に耐える資質を持ちつつも、さまざまな付加価値を備えており、その多様性が特徴となっている。つまり、自分がどのようにカメラを使いたいか、そのイメージを固めることがミラーレス一眼選びの第一歩になる。
ただ、「そろそろ一眼が欲しいな……」と考える、コンパクトデジカメからのステップアップ組にとって、そのイメージ自体が固めにくいのも事実だろう。まずは店頭へ出向き、ミラーレス一眼のなかでは小型軽量なDMC-GF1やE-PL1、NEX-3/5を手に持ってみよう。いくら高画質・高性能だとしても、持ち出すのが面倒に感じられるサイズのカメラを買ってはいけない。購入当初はうれしくて持ち運ぶとしても、徐々に使わなくなってしまう。
その苦にならないサイズは人によっても異なるはずなので(男性か女性か、週末だけ使うのか毎日持ち歩くかなど、さまざまな条件があるだろう)、そこがクリアできると感じたならば、次に機能やデザインの比較をしよう。ビデオカメラがわりに「フルハイビジョン撮影も1台で済ませたい」ならばパナソニックのDMC-GH1やソニーのNEX-5が候補になるだろうし、クラシカルなデザインに魅力を感じるならばオリンパスのE-P1/P2で決まりだ。豊富なカラーバリエーションから選びたいならE-PL1やDMC-GF1が候補になるだろう。
レンズ交換による絵の違いに興味を感じた人ならば、パナソニック/オリンパスの製品が現時点ではベターだ。ソニーのNEXは「Eマウント」という新型マウントを採用しており、現在のところ、交換レンズはカメラ本体と同時に発売された標準ズームレンズ「E18-55mm F3.5-5.6」と単焦点レンズ「E16mm F2.8」の2つしかない。高倍率ズームレンズ「E18-200mm F3.5-6.3 OSS」が2010年秋発売となっているが、それ以降のロードマップは公開されていない。購入後すぐにレンズをそろえて……というならばマイクロフォーサーズ規格の製品を選ぶことになる。
ただ、NEX-3/5には最薄部18ミリの超薄型ボディと、強力な動画撮影機能がある。特に動画撮影については最後発というメリットが最大限に生かされており、レンズ交換式カメラとは思えぬほどオートフォーカスの速度は高速であり、大型センサー搭載による被写体深度の浅さもあって、背景がきれいにボケやすい。ソニーとしても新マウントまで用意したのだから、レンズのバリエーションは充実させてくるだろう。将来性に期待することになってしまうが、期待を込めて買うという選択肢もあるはずだ。
自分が最も魅力に感じるポイントを備えたカメラならば、愛着も一層にわくというもの。ぜひ店頭やショールームで気になる製品を手に取ってみて欲しい
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