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コダクロームの発色を楽しむ――ニコン「D1」:矢野渉の「クラシック・デジカメで遊ぶ」(2/2 ページ)
デジカメの普及も10年を優に過ぎ、クラシックと称するに値する製品も浮かび上がってきた。色の傾きもノイズも、すべて想定内で今のデジカメでは撮影できない写真を造る喜び。これがクラシック・デジカメの正しい楽しみ方なのだろう。
古いものを求めて小江戸・川越を歩く
色温度が低い、と言えばこれはもう「夕暮れ」である。彩度の無いもの、は「古いもの」だろう。僕は「三丁目の夕日」的な雰囲気を求めて小江戸・川越を半日ぶらついてみた。ホワイトバランス、露出はすべてオートの設定でD1なりの写真をめざした。
D1の画素数は274万画素、記録画素は2000×1312ピクセルにすぎない、しかし近年、写真は大きくプリントして楽しむものだけではなくなってきた。デジタルフォトフレームや、大画面液晶テレビでスライドショーとして見ることが当たり前になっている。
であれば、D1はまだまだ現役で楽しめるカメラだということだ。フルHDのピクセル数があれば何の問題もない。
キレイな写真を撮るのはとても大事なことだが、時々変化球を投げるのもまた趣味の幅を広げる。クラシック・デジカメはかなり面白い分野になって行くのではないかと思う。
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