「iPhone 6 Plus」のカメラ機能を徹底検証! 「iPhone 5s」からココが進化した:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)
5.5型と大画面な「iPhone 6 Plus」のカメラ機能を検証してみた。デキがよかったiPhone 5sより満足のいく仕上がりになっているのか? ぜひ、その目で確かめてみてほしい。
シチュエーション別で画質を比較してみよう
ではいつもの画質チェック。今回は6 Plus(デカい方)、iOS 8化して条件をそろえたiPhone 5sと、最近個人的に愛用しているシャープの「AQUOS SERIE SHL25」(以下、SHL25)の3台を持ち出してチェックしてみたのであった。
いつもの黄色い滑り台から、3台それぞれどうぞ。
SHL25だけが約1300万画素なので画素数は多いが、シャープネスが結構強くて等倍で見るとちょっと気になる。発色はiPhoneの方がちょっときれい。iPhoneは模範的な写り。次はあずまや。松の枝やコントラストの強さがポイント。
iPhoneの方が色はナチュラル。あまり化粧が強くない。SHL25はかなり緑を青々とさせてくれた。ディテールは1300万画素のSHL25の方が上かと思いきや、SHL25はちょっと無理している感があり、実質的には800万画素のiPhoneと変わらない感じ。5sと6 Plusを比べると、6 Plusの方がちょっとディテールがくっきりしていて、6 Plusの方がちょっとだけダイナミックレンジが広いと感じる。
最近のAQUOSはカメラの画質も上がっているので比較用として持ち出してみたのだけど、思ったより800万画素のiPhone系が頑張ってるなあと思った次第です。次は室内で料理作例ってことでパンケーキ。
SHL25は自動的に料理モードになった。他より少し赤みがかかっているのはそのせい。5sより6 Plusの方がディテールがシャープなのは光学式手ブレ補正の成果かも。微妙な手ブレは一見分からないけど、等倍でよく見るとディテールが少し曖昧になっていたりするから。室内でさっと撮る時はiPhone 6 Plusが強い。次はポートレート編。明るい室内で。
光の状態が良いこともあって特にどれも問題なし。よく写っております。では暗いところへ行こう。
ここで各機種の差が大きく出始める。iPhone 6 Plusは光学式手ブレ補正を持っていることもあり、ISO感度の上がり方が遅い。その分、シャッタースピードをギリギリまで下げている。
上の例の場合、5sはISO感度250で1/30秒。6 PlusはISO感度125で1/15秒。ISO感度を低く抑える分、6 Plusの方が画質はいい。対してSHL25は積極的にISO感度を上げてくる。ISO感度500で1/50秒である。さらにノイズ低減処理が強くかかってディテールがのっぺりした写真になっている。クオリティ的にはきつい。6 Plusの光学式手ブレ補正を生かしてシャッタースピードを落としてでも高画質を追求する、という選択はアリだが、被写体ブレは起きやすくなる。カメラがピシッと静止していても写される方が動いちゃったらブレるのだ。どっちがいいかは難しいところですな。
さらに超暗いところへ行こう。深夜の住宅街である。ほんのりした街灯以外は暗い場所。これはiPhoneの2機種のみ。
家の壁を見るとよく分かる。5sはISO感度2000まで上がっている。6 PlusはISO感度500止まり(その代わりシャッタースピードが1/4秒と遅い)。そうなると画質的にはiPhone 6 Plusが圧勝なのである。
それ以外の作例もいくつか載せておこう。新宿の高層ビル。等倍で見ると、実にディテールがしっかりしていて、画素数を上げるよりは800万画素を極める方向に行ったのは正解だな、と思わせてくれる写りだ。
というわけで、ダイナミックレンジがちょっと広くて、暗所ではシャッタースピードが落ちるけど、光学式手ブレ補正のおかげで結構ブレずに撮れてきれい、というのが5sより進化したところと言っていいかも。おかげで明るい屋外から深夜まで、画質を保ってくれる。普通に撮る分には、普及型コンパクトデジタルカメラ(1/2.3型センサーを搭載した低価格なコンデジ)よりこっちの方がきれいだわ、という結論でした。
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