5月もNetskyウイルスの届出数がトップ――IPA、5月の届出状況

IPA/ISECは、2004年5月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめた。

» 2004年06月03日 18時39分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は6月3日、2004年5月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめた。

 5月の届出件数は5433件で、4月の4028件と比較して35%も増加した。3月、4月に引き続きNetskyは、1984件と届出数トップの高水準で推移した。2位、3位は、Bagle(464件)、Klez(383件)と続いた。

 29種(2004年6月2日現在)もの亜種が出現しているNetskyだが、全検出数の93%を占めており、ほかのウイルスに比べて、蔓延度が非常に高い状況だ。亜種には添付ファイルを開かなくても電子メールをプレビューしただけで感染するものもあるため、気づかずにいるケースも多数見受けられているという。IPAは、再度ウイルスチェックを実施してほしいとしている。

 5月はコールデンウィーク中に、インターネットに接続しているだけで感染するSasserワームが出現したが、届出数は29件にとどまった。このワームは、Windowsの脆弱性(MS04-011)を利用して侵入する。感染すると、突然エラーメッセージが表示され、PCがシャットダウン。インターネット上のほかのPCに拡散するための攻撃を仕掛ける。IPAでは、ファイアウォールによる対策が非常に有効としており、Windows XPのファイアウォール機能を有効にしておくように勧めている。

 一方、不正アクセスの5月の届出件数は96件で、4月の55件と比較して約74.5%の増加。被害届出件数は4月と同数の6件だった。被害の内訳は、侵入3件、メールアドレス詐称1件、その他(不正プログラムによる被害)2件。

 また、「Internet Explorer(IE)のスタートページがアダルトサイトに変わっていた」、「掲示板のリンクをクリックしたら、次々と新しいページが開き終了できなくなった」という相談も多く、IEの「ActiveXコントロールとプラグインの実行」を無効にするとともに、OS/ブラウザなどのセキュリティパッチの適用、ウイルス対策ソフトのインストールといった予防策も平行して行うように呼びかけている。

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