MS、ビジネスアプリ重視を物語る組織改変

Microsoftのビジネスソリューション部門の改変は、同社のエンタープライズアプリケーション事業重視の姿勢を物語っている。

» 2004年06月04日 08時40分 公開
[IDG Japan]
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 米Microsoftがビジネスソリューション部門の組織構造を改変、6月3日、責任者のダグ・バーガム氏がスティーブ・バルマーCEOの直属になると発表した。これにより、ビジネスアプリケーションを手掛ける同部門のMicrosoft社内での地位が高まることになる。

 同社はさらに、オーランド・アラヤ氏の責任範囲も拡大。同氏は昨年、営業/マーケティング担当の最高幹部から、中小企業向け営業/マーケティング/パートナー関係担当責任者へと配置換えになった。今後は現在の中小市場ソリューション部門上級副社長の職に加え、ビジネスソリューション部門COOを兼務する。

 今回の変更は、顧客やパートナーに直接影響が及ぶものではなさそうだが、Microsoftのエンタープライズアプリケーション事業重視の姿勢を物語るものではある。

 ビジネスの世界でMicrosoftのデスクトップアプリケーションは行き渡っているが、バックオフィス用に使われる高額で複雑なERP、CRMシステムの市場には、従来Microsoftは進出していなかった。

 しかしこの市場の成長の可能性、特に中小企業の可能性に着目して数年前にこの分野に参入、ERPメーカーGreat Plains Softwareの買収に11億ドル、オランダのソフト会社Navisionの買収に13億ドルを費やした。この2社を統合してビジネスソリューション部門の基盤を形成、同部門は従来の本拠地を離れてノースダコタ州ファーゴで運営されている。

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