スパム対策理論は「役に立たない」とGartner

» 2004年06月09日 12時20分 公開
[ITmedia]

 スパムフィルターや送信者認証用プロトコルは、少なくとも当面、スパム根絶の役にはほとんど立ちそうにないと、Gartnerのアナリストが指摘している。

 Gartnerのリサーチディレクター、モーリーン・キャプラン=グレイ氏は、同社主催のカンファレンスIT Security Summitで、フィルターは「初期段階」の技術で、送信者認証サービスは現状では机上のものだと語った。

 同氏によると、フィルターは米国製のスパムの遮断にはかなり有効だ。それはフィルターが「米語を解し、米語ならば字面だけでなく、その背後にある意味まで理解できる」ため。だが、米語以外のスパムも増えているため、フィルターの有効性は著しく低下しているという。

 さらにグレイ氏は皮肉を込めて、送信者認証システムは「皆が同じ組織に属し」、同じルールに従う場合に限り、機能するだろうと述べた。

 送信者認証をめぐっては、Microsoftの「Caller ID for E-Mail」とYahoo!の「DomainKeys」という二つの提案が出されている。

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