東京エレ、分散ファイルシステム搭載のリッチコンテンツ向けNASシステム

東京エレクトロンは6月15日、米Isilon Systemsのデジタルコンテンツ向けNAS「Isilon IQ」を販売すると発表した。放送、通信、エンターテイメントなどデジタルコンテンツの取り扱いが多い分野へ販売する。

» 2004年06月15日 15時53分 公開
[ITmedia]

 東京エレクトロンは6月15日、米Isilon Systemsのデジタルコンテンツ向けNAS「Isilon IQ」を販売すると発表した。

 Isilonは、2001年に米シアトルに設立された新興のストレージシステムベンダー。「OneFS」という分散型ファイルシステムとクラスターアーキテクチャを採用し、映像や音楽など大容量のデジタルコンテンツを格納するのに適する。ABCをはじめとする放送業やPramaount Digital Entertainmentなどのエンターテイメント業界で利用されている実績がある。

Isilon IQ 2250 動画を再生しながら増設ができるIsilon IQ 2250

 Isilon IQは、Xeonを搭載したNASサーバで、独自の分散型ファイルシステムにより増設を行っても単一のネームスペースで利用できるのが特徴。「従来のNASは追加したNASごとにドライブレターが変わるが、Isilon IQのクラスタ型NASは単一クラスタであればドライブレターが同一になる」と東京エレクトロンの瀬戸千明氏(コンピュータ・ネットワーク事業部 マーケティング・グループ 事業開発 係長)。「ユーザーに大容量のストレージを見せることができる」と話す。

 また、デジタルコンテンツは読み込み速度とスループットが重要になるが、Isilon IQはクラスタ構成で新規ノードを追加できるため、CPUの数も増えこととなりスループットがリニアに向上するという。新規ノードが追加されると、クラスタ内のノード間で保存されたデータ容量が同一になるように自動移行するオートバランス機能を搭載し、パフォーマンスを均一化できる。最大32ノードまでのクラスタに対応する。

 東京エレクトロンでは、デジタルコンテンツの取り扱いが多い放送、通信、エンターテイメント、医療、データセンターなどに向けて販売する。1.44Tバイトを搭載する「Isilon IQ 1400」と2.25Tバイトの「Isilon IQ 2250」の2機種を発売するが、価格は最小構成の3ノードで998万円から。

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