英社がソフトダウンロード技術の特許主張、MSとも交渉か

ソフトのダウンロード技術に関する一連の特許を主張する英企業が、複数のソフトベンダーにライセンス契約を持ちかけているという。接触しているベンダーは交渉には応じているが、交渉が決裂すれば、法的措置に踏み切る可能性もあるとしている。(IDG)

» 2004年06月16日 08時39分 公開
[IDG Japan]
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 知的財産権のライセンス会社英BTGが、ソフトのダウンロード技術に関する一連の特許を主張している。この技術はアプリケーションの自動配信とアップデートに広く用いられているが、BTGでは「自社特許が侵害されている」状況を打開するため、複数のソフトベンダーにライセンス契約を持ちかけているという。

 BTG広報のアンディ・バロウズ氏によると、問題となっているのは米特許商標庁から認められた特許6件。特許を交付されたのはBTGと協力関係にある発明家で、米国のTeleshuttleを通じて事業を営んでいる人物だという。この特許は「ウイルス対策ソフトの更新や製品パッチに利用されているような、ソフトアップデートを手動あるいは事前に定めたスケジュールに則りダウンロードする」手法に関するものだとバロウズ氏は説明する。

 BTGは1998年からTeleshuttleと協力関係にあり、Teleshuttleが現在問題となっている特許のうち最初の1件を取得したのはその2年後。これら特許を侵害していると思われるベンダー数社との間で、数カ月前から交渉を始めたとバロウズ氏。具体的な社名や製品名は明かしておらず、この技術にどれくらいの価値があるかについての言及も避けた。

 「社内での試算はあるが、公表はしていない。この技術を使った製品が出回っていると当社は確信している」と同氏。

 BTGが接触しているベンダーはこれまでのところ交渉には応じているが、もし交渉が決裂すれば、法的措置に踏み切る可能性もあるとバロウズ氏は話す。

 バロウズ氏は交渉相手の企業名は明かさなかったが、この問題について最初に報じた英Telegraph紙は、交渉相手の1社としてMicrosoftを挙げている。

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