HP、オープンソースファイルシステムLustre採用の製品発表へ

» 2004年06月16日 11時02分 公開
[IDG Japan]
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 Hewlett-Packard(HP)が大手のベンダーとして初めて、オープンソースファイルシステムのLustreをベースとする製品を提供開始する計画だ。ドイツのハイデルベルクで開催のInternational Supercomputing Conferenceで6月23日、“ターンキー製品”を発表するとしている。

 この製品の名称は「StorageWorks Scalable File System」。同社ストレージ事業執行副社長兼ジェネラルマネジャーのボブ・シュルツ氏によると、これはHPのネットワークストレージアーキテクチャStorage Gridに基づく2番目の製品で、同社が先月発表した電子メール管理製品のRISS(Reference Information Storage System)と同じように「ハードに統合される」。

 Lustre開発プロジェクトを管理している米Cluster File Systemsのフィル・シュワンCEOによると、大手のベンダーが製品にLustreを統合するのはこれが初めて。

 Lustreは2001年に誕生したファイルシステム。クラスタを構成する数千台のマシンでファイルを高速共有する目的で、採用するスーパーコンピュータが増えている。IBMのGeneral Parallel File SystemやSilicon GraphicsのCXFSのようなプロプライエタリなソフトと似た役割を果たす。

 StorageWorks Scalable File Systemは年内に正式リリースの予定。Lustreのインストールと管理を簡素化し、習得を容易にするソフトが含まれるという。

 HPはこの製品の出荷後、グリッドコンセプトに基づいて複数ストレージアレイの管理を簡素化する製品として「Scalable Tiered Storage」のリリースも予定している。

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