Blogツール、CMSツールの多くは、PerlやPHP言語、DBにMySQLといった稼働環境を問う。最近では、多くのレンタルサーバでメジャーなシステム環境のため、気軽にツールを使用することができるだろう。
「Blogサービス」を利用していると、人によっては機能やページデザインの自由度が限られていることに気づく。システムソースコードにパッチを当てられない、ページデザインを自由に変えられないといったカスタマイズ制限などだ。このような点が気になれば、自ら管理可能なWebスペースにツールをインストールするという選択肢がある。さらに、備忘録以外の目的でコンテンツ管理を行いたい場合には、サイト全体をマネージメントするCMS(コンテンツマネージメントシステム)ツールもある。
下表は、CMSツールとBlogツールを機能比較したものだ。日本ではまだ知名度が低いCMSは、米国発のオープンソースがほとんどである。そしてほとんどのツールの共通点は、データベースに「MySQL」、システム言語が「PHP」を採用していることだ。PHP言語は比較的アクセス時のオーバーヘッドが少ないため、動的ページ生成のCMS向きといった見解もあるが、Blogツールにも利用されていることが分かる。
2004年7月現在、Blogツールのデファクトといえば「Movable Type」だが、その高機能さからより軽量なツールを求める向きも多い。多くのツールユーザーは、コア部とドキュメントの日本語対応、ページデザインの自由度、そして機能性を重視する傾向にある。
国内であれば、日本語対応されているかどうかが、ユーザーとしていちばんの注目点になるかもしれない。自らローカライズに取り組みたい開発者であれば問題ないが、通常は気軽な備忘録や、サイトコンテンツ充実のためにツールを使いたいと望むはずだ。
一部のツールを除き、ほとんどのものは商用ベースとは関わりがない有志によって日本語化されている。このため、ローカライズの質もさまざまだ。国内でユーザー数が少ないツールは、使用したいユーザーが整備していくというのが暗黙のルールだろう。そのような中でもすでに多くの有志によって日本語環境が整っているのが、BlogツールのMovable Type、CMSツールのXOOPSやZopeなどだ。
表1■CMS ポータル ツール
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厳密にBlogとCMSでカテゴライズするには、難しいツールもある。一般的に、トラックバックやping機能を実装し、日ごろの備忘録用途であればBlogツール、コンテンツをモジュール管理してページ上の配置をGUIメニューで変更できるのがCMSと思えばよいだろう。なお、表中の日本語環境についての記号は、「○」以上はユーザー数が多く開発に着手している有志が多い、「△」は少数の有志によって支えられている、「×」は一部日本語環境では文字コードの問題が見られるという傾向を表したものだ。
表2■CMS系Blog、Blogツール
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